
学びから交流・コミュニティへ――3年間で進化したEngagement Run!Academyの価値

Engagement Run!Academy 立ち上げに関わり、現在も講師として毎月新たなテーマでクラスを実施。数々の企業に対して社内セミナーも担当しており、エンゲージメントのみならず、Well-beingやダイバーシティ、アンコンシャスバイアス、パーパスの浸透など企業のさまざまなプロジェクト推進サポートに尽力している。

中小企業を中心に数多くの組織開発支援を経験。顧客視点でのwevox活用において、活用事例など豊富な知見を持つ。Engagement Run!Academyでは、講師や交流イベントのファシリテーション、コミュニティ運営などを担当。

ウガンダの現地NGO、PMO専門会社、外資系事業会社を経てアトラエに参画。2021年よりEngagement Run!Academyの企画や運営に講師としても携わる。平木と共にコミュニティ設計も担当し、Engagement Run!Academyメンバー同士の繋がりを育み、学びを深められる場づくりに務めている。ABNLPマスターコーチ。
2020年12月に開講して3年が経つEngagement Run!Academy。アカデミーメンバーは年々増え、学びはもちろん、交流も活性化しコミュニティとしての価値も高まっています。そこで今回は、立ち上げから4年目に突入するまでの歩みと、その成果や今後の展開について、Engagement Run!Academy講師に話を聞きました。
知識がなければ、よりよい1歩を踏み出せないからこそ
ーEngagement Run!Academy立ち上げの背景を改めてお聞きしてもよろしいでしょうか。
平井:最初は、Wevoxユーザーのみなさんに、エンゲージメントや組織づくり、チームづくりに対する知識をつける機会を提供したいという想いから動いていました。というのも、弊社が提供しているエンゲージメントサーベイ「Wevox」をご利用いただく中で、「サーベイの結果を、現場にどう活かしていけばよいかが分からない」「数値結果を受けて、何に取り組んだらよいかが分からず停滞してしまっている」という状況が多く見られていたんです。そこで、エンゲージメントに対する知識や向き合い方などを伝えていく手段として、無料でセミナーを始めました。コロナ禍に入る前だったので、当初はアトラエのオフィスに来ていただいていましたね。
コロナ禍になり、リモートワークが一般的になったこと、人的資本経営が着目されてきたことなどが相まって、エンゲージメントを数値化できるWevoxのニーズも高まってきていました。そこで、オフィスで開催していたセミナーをより多くの人が受講できるものとして提供できればとオンライン形式でも対応していくようになっていったんです。そうした学びの場への期待値は高く、しっかりとサービスとして提供していこうと、エンゲージメントを学べるオンラインアカデミーとして、「Engagement Run!Academy」を立ち上げました。

平木:名前にある「Run!」には、エンゲージメント活動はただのインプットを行うだけではなく、職場で実践してこそ意味があるという想いを込めています。3年が経ち、Engagement Run!Academyメンバー(以降、Academyメンバーと記載)の皆さんも「Run!(ラン)」とか「ER(イーアール)」とかそれぞれの好きな呼び方で口にしてくれていて、かなり馴染んできたかなという感覚があります。
インプットとアウトプットを繰り返すことで、「きづく」ことのできるクラス設計に
ー4年目を迎えるEngagement Run!Academyですが、転換点のようなものはありましたか?
平木:アウトプットの場を増やした頃から、Academyメンバーの熱量がより高まっていきましたね。というのも、元々は従来のセミナーのように「学び」を軸に知識を伝えることに重きをおいていました。しかし、インプットだけでなく、アウトプットもあわせて進めないと意味がない。何よりもただ学ぶだけでなく、職場で実践をしてもらうためにEngagement Run!Academyを立ち上げたという想いに立ち返り、学びと実践を繰り返すことのできるクラスとなるよう設計を工夫していきました。
クラス内でAcademyメンバー同士が交流している様子を見ていても、お互いにインプットとアウトプットを繰り返すことで内省も進み、自分たちの組織への理解が深まっていっていることを感じています。「ERコネクト」という、Academyメンバー同士をマッチングするサービスは、そのとき感じた交流の価値をきっかけに始めています。
新家:学びの場として力を入れていた頃は、Academyメンバーがそれぞれの組織に持ち帰って実践できるような仕組みづくりに意識が向いていました。しかし、知識を得てすぐに実践できるかというと、きっとそううまくはいかないんですよね。
クラスの中でもよくお伝えしているのですが、「みえる」→「きづく」→「かわる」のサイクルがとても大事で。Academyメンバーが「きづく」ことのできるクラス設計へと整えていったことが、アカデミーとしての強みにも繋がっていると思います。
平木:加えて、エンゲージメントを高めるための「5つのスキル」という枠組みを作りました。具体的には、それぞれのスキルに対してレベルを設定し、そのレベルを上げていくためのクラスを用意したんです。受講いただく皆さんにとって価値ある時間になるよう、充実したクラス設計は常に意識しています。

メンバー同士でシェアする風土が、学びと実践をさらに加速させる
ー現在、Engagement Run!Academyがコミュニティとしても機能していることには、どのような背景があるのでしょうか。
平井:先程も話したように、講師からの一方通行な情報発信で終わるのではなく、クラス内でAcademyメンバー同士で意見交換ができていることが、仲間意識に繋がっているように感じています。「ジョブ・クラフティング」「主体性」「ウェルビーイング」などそれぞれのクラスにテーマが設定されていることで、メンバー同士の共通言語が生まれていることも大きいですね。クラスが定期的に開講されることで接点が増え、顔見知りになられている方も多いと思います。それぞれの学びや事例、課題感をお互いに共有することで、話が盛り上がる場面もよく見かけますね。
平木:Engagement Run!Academyを開講した当初は、主に学びに価値をおいて利用してくださってたメンバーがほとんどだったと思います。それが、数年くらい経った頃から、Academyメンバーが「Teamwork Session」というWevox利用企業様による事例共有会やEngagement Run!Academyのクラス内で登壇する機会が増えていくにつれて、自社のことを開示するハードルが下がっていったように思います。メンバーのアウトプットの一部はコンテンツ化されているので、実践の内容をお互いに確認しあったり、他社事例から自社を省みたりすることがどんどん当たり前になっていきました。
そうして情報をシェアしあう風土が育まれていく中で、講師から学ぶだけの場所だけでなく、Academyメンバーの生の声が、相互に行き来するような場所になっていきました。皆さんがその良さを体感してくださっているからこそ、コミュニティのような繋がりが生まれているように感じます。
新家:「シェア」と聞くと、何か綺麗な形で成果を求められるように感じる方や、自社の情報はなるべくオープンにするべきではないと考える方も多いと思います。ですが、Engagement Run!Academyでは、エラーも含めた現在進行形のトライアンドエラーを、そのままシェアする方が、「きづく」の循環が生まれるとみなさん捉えているように思います。実際に、失敗談なんかもよく話としては出てきていますね。
平木:また、登壇以外にも、ブログ形式の「Engagement Run!日誌」というものがあるのですが、講師もメンバーも関係なく自由に書き込み、発信できるような仕組みも用意しています。
コロナが落ち着いてきた頃からは、対面での交流会もオフィスで開催されるようになりました。みんなでワークショップなどに取り組み、実際に会って話すことでより仲が深まっているようにも感じます。また、2023年からは、コミュニティ冊子「Habby's Cafe」の作成、配布も開始しました。Academyメンバー個人の想いや考えに焦点を当てた内容にしたことで、よりメンバー同士の相互理解を深め、仲間意識を強めることに繋がっていると思います。

AcademyメンバーのエンゲージメントUPと仲間意識の強まり
ーコミュニティとしての側面が強まっていくで、この3年間、Academyメンバーのみなさんにはどのような変化が生まれたのでしょうか。
平井:Academyメンバー自身のエンゲージメントが年々高まっていると感じています。それは、実際に数値結果にも現れています。具体的には、入会初月の全体平均スコアが、12ヶ月後には約3点上昇し、さらにメンバーの中にはスコアが37点も上昇した方もいらっしゃいました。(参考:プレスリリース)
Engagement Run!Academyメンバーのエンゲージメントスコアの変化(※)

数値結果はもちろんなのですが、表情や発言内容、学ぶ姿勢などがどんどん変わっていることも嬉しいことの1つでした。Engagement Run!Academyで知識をつけたり、メンバー同士で事例を共有しあったりするで、エンゲージメントに対する施策への自信ややりがい、結果に対する達成感などを感じていただく場面が増えていましたね。そしてその熱量が、それぞれの組織にも還元されていっているのではないかと思っています。
やはり、推進者自身のエンゲージメントが高ければ高いほど、自社でのエンゲージメント推進はよりうまくいきます。伝える側として、自ら意欲的に学び、実践を続けているメンバーは本当に素晴らしいなと思いますね。
平木:クラスでは、「仲間」という言葉を意識的に使うようにしていました。横にいるAcademyメンバーは「仲間」だということを繰り返しお伝えさせていただくで、皆さんのでの仲間意識は数年前と比べてかなり強まっているように思います。さらに、Engagement Run!Academy内で関わりのあるメンバー同士だけでなく、業界や組織規模、組織の歴史などといった枠も越えて、皆さんで一緒に学んでいこうとしてくださる方も増えていますね。
新家:対面の交流会でハイタッチしたり、肩を組んだりといった様子が見られたり、「エンゲージメントに競合なし」なんて言葉もよく聞くようになりましたね。「エネルギーチャージしに来ました」と言ってくださる方も増えていて、仲間として繋がる価値を実感してくださっていることがとても嬉しいです。
平木:エンゲージメント推進って本当に大変で難しい仕事だと思っているのですが、切磋琢磨しながら向き合える仲間がいることは、Engagement Run!Academyの強みでもあります。こうした雰囲気は、この3年間でどんどん強まっていますね。

Academyメンバーがよりよい場になるために考え、動いてくれる
ー改めてEngagement Run!Academyの価値を、どのようにお考えでしょうか。
平井:エンゲージメントに向き合う人たちにとって、孤立することなくポジティブに取り組める環境であること、そして、その輪が広がることで日本全体のエンゲージメント推進にも繋がっていることです。
エンゲージメント推進に取り組む方の課題として多いのは、施策の良し悪しというより、そもそも協力してくれる人が少ないことだったりするんです。その結果、孤独感にさいなまれ、エンゲージメント推進者の心が折れてしまうケースも少なくありません。壁にぶつかったときに、何かヒントが得られたり、仲間の存在に勇気づけられたりする場所としてもぜひEngagement Run!Academyを頼っていただけると嬉しいなと思います。そして、熱量の高い仲間をどんどん増やしていきたいですね。
新家:組織づくりやエンゲージメント向上という、答えのないものに1人で取り組んでいると、どこかで限界を感じる人が多いのではないかと思います。そうしたときに、Engagement Run!Academyを参加いただくことで、試行錯誤の後押しになったり、持ち帰ったヒントを実践し続ける支えになっている様子が見られるのは本当に嬉しいですね。そして、その環境をAcademyメンバー自身が主体的につくり、どんどん好循環を生んでくださっていること自体もEngagement Run!Academyの強みや価値なのかなと思っています。
平木:Academyメンバー自身のエンゲージメントが高いことは、本当に大きな価値だと思います。私たち講師も、皆さんにエネルギーを届けられるよう努めてきた自負はあります。それが今、逆に私たちがAcademyメンバーの皆さんからエネルギーをいただくことも多くて、それほどまでに熱量の高いコミュニティが生まれていることは本当に嬉しいですね。
ーEngagement Run!Academyへの参加を迷われている方にも、メッセージをいただけますか。
平木:Academyメンバーかどうか関係なく参加可能なクラスやイベントなどもあるので、まずは実際に参加して体験してみていただけたら嬉しいです。まずはご自身がどう感じるか、どのような発見があるか、参加することが大きな1歩に繋がると思っています。
新家:Academyメンバーの皆さんは、本当に尊敬できる人が多く優しい方ばかりなので、そこは安心して飛び込んでいただける場所だと思っています。知識を得ること以上に、仲間として一緒に課題に向き合ってくれる人たちに出会える場所としても、頼っていただけると嬉しいですね。
また、とある交流会でAcademyメンバーの1人が「こんなにエンゲージメントに向き合う人たちってたくさんいるんだ。いい意味で、答えはないんだな」ということをおっしゃっていて。そのことに気づけるだけでも、勇気が湧いてくるのではないかと思っています。

日本一、エンゲージメントに対して熱量の高い場所に
ー今後、Engagement Run!Academyをどのような場所にしていきたいですか。
平井:日本一、エンゲージメントに対して熱量が高いコミュニティにしたいです。業界関係なく、さまざまな人が一緒に学び合えるような場所にもしたいですね。そして、業務として集まるというよりも、集まりたくて集まっているという状態が理想だと思っています。メンバーご自身のエンゲージメントも高まり、活き活きと働く人たちが輩出される場所にもしていきたいです。
新家:すでに実現しつつもあるのですが、講師とメンバーという関係性ではなく、全員がお互いに学びやきづきをシェアする場所として、Engagement Run!Academy内の動きが活発になっていくことを目指したいです。現在の交流会のような場が近いのですが、ご自身でコミュニティ内の企画を立ち上げてくださるAcademyメンバーがどんどん増えていくと、もっともっと熱量の高いコミュニティになると思っています。
平木:決して目に見えて大きな成果でなくても、参加しているだけでいい循環が生まれる場所にもなったらいいなと思っています。ヒントを得て、実践して、結果を報告しあって、またさらにヒントを得て実践する。この循環が、きっと日本のさまざまな組織にいい影響を与えられると信じています。
Engagement Run!Academyは、1人だとうまく咀嚼できなかった小さなモヤモヤを、仲間と一緒に次の1歩を踏み出す「きづき」に変えられる場所です。これからもメンバーの皆さんと一緒に、そうした変化を生み出せる場所にしていきたいですね。








