【特別公開クラスレポート】エンゲージメント向上・組織変革が加速する社内通達<インターナルレター>とは?~社員と信頼関係を再創造しよう~
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【特別公開クラスレポート】エンゲージメント向上・組織変革が加速する社内通達<インターナルレター>とは?~社員と信頼関係を再創造しよう~

株式会社 letter
イデ トモタカ氏
イデ トモタカ氏
株式会社 letter
代表取締役/コピーライター

在学中からビジネスを行い、一度も就職することなくコピーライターとして独立。DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)に没頭し、26歳で参画したプロジェクトでは広告費10万円で7億円を売り上げる。現在は大企業を中心に企業変革プロジェクト、教育プログラムの開発と実施に伴走し、インターナルレターを駆使した社内コミュニケーションの企画・制作を担う。著書に『絵空事ではないパーパス経営のための第一歩 会社・社員変革が加速する社内通達[インターナルレター]の書き方』(つた書房)、『フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方』(ぱる出版)がある。

今回の特別公開クラスでお話しいただくのは、株式会社 letter代表取締役/コピーライターのイデトモタカさんです。セールス分野でのコピーライティングの経験を社内コミュニケーションへと生かし、これまで数々の企業のパーパス浸透や資料の改善を行ってこられたイデさん。今回は、相手に響くメッセージや読んでもらえる資料を作るために必要なこと、そしてその詳しい方法をご紹介いただきました。

言葉でコンテンツが売れる経験を通して感じた”言葉”の力

株式会社letterの代表取締役、コピーライターのイデトモタカです。僕は大学時代から自分でビジネスを始めて、そのまま就職することなく、フリーランスのコピーライターを経て自分の会社を立ち上げました。またその他にも、フリーランスに関する本や、これからお話しするインターナルレターに関する本も出版しています。

まずは、インターナルレターという概念・コンセプトに辿り着くまでに僕が大きな影響を受けた、3つのキャリアについてご説明します。1つ目は兵庫県伊丹市で一般家庭向けにオール電化やリフォームを扱っていた営業会社さんの話です。

社長さんがトップ営業を務めていて、社員は事務の方と現場の方、電気工事士の方の3名だけという小さな規模だったのですが、ご縁があってご一緒した時に「B2Bに挑戦したい、もっと事業を拡大したい」といったお話があり、「それならFAX DMがいいですよ」とお伝えしました。

FAXならリストを取って、狙った業種に送信できますし、1通4〜5円で効果計測も可能です。ですので、僕がそれを組み立てますよ、とご提案させていただきました。開始時は「本当にFAXで売れるのかな?」という感じでしたが、蓋を開けてみると、テスト費用で頂いた2万円で4500万円、最終的には10万円で7億円を売り上げる結果となりました。

この会社さんのレターではA4のFAXを1枚書いて少しだけ販促物を作っただけ。それで当時20代半ばぐらいだった僕が何千万という報酬をいただいて感じたのは、言葉の力の凄まじさです。

FAXで全部売れたわけではなくて、アポイントを取ってお客様をナーチャリングするところまで入って、最後はトップ営業である社長さんに決めていただいてたんですが、それでも、言葉の力で会社もマーケットもこれだけ変えられるんだなと非常に衝撃を受けました。

2つ目は、名古屋にある、経営者向けに情報コンテンツを提供していたダイレクトマーケティングの会社さんです。

経営者との対談を収録したDVDを1本1〜3万円で販売するといった事業を社長さんがほぼ1人でやられていたのですが、会社が大きくなるにつれて、別の大きなマーケットに挑戦したいということで別会社を起こし、女性用の化粧品や健康食品の領域で、会社をどんどんと成長させていきました。

その後、新会社の社員数も100人ほどまでに増え、上場できるような規模になりました。そこで、最初に始めた経営者向け情報コンテンツのビジネスの部分に、僕がCOOとして入らせていただいて、事業を引き継ぐことになりました。

このビジネスでは、僕がメールを書いてお客様とやり取りをして1〜3万円のDVDを販売するのですが、もしかしたらもっと売れるのかな?と思って、次は12万円ぐらいのパッケージのコンテンツを作ってメールを書いてみたら、これも売れちゃうんですね。

じゃあ今度はセミナーもやってみようということで30万円程のセミナーを企画したら、これも全国からたくさんのお客さんが集まって。最終的には120万円のアメリカツアーまで売れて、皆さんとアメリカに行くという経験もしました。僕はただメールを書いているだけなのに何億円という売上が上がるものですから、言葉の力を再認識させられました。

言葉の力をセールスではなくインターナルレターに活用

ただこの時、僕の中で違和感というか、「売れてしまう」ということに疑問を抱いている部分もありました。

心から誇らしい商品とはあまり言えない、または本当に世の中の役に立ってるのかなと思うような商品でも、人の心理を考えてストーリーを作っていくと届いてしまうことに怖さを感じましたし、自分の今後のキャリアはどうなっていくんだろうと考えるようになったんです。

そんな時、セミナーなどを通して出会った方から、社会に対して何か新しいことをするクリエイティブ集団のようなチームを作ってみたいんだとお声がけをいただき、そのお誘いをきっかけに、初めてHRの世界に入ることになりました。

それまではずっとセールスライティングとマーケティングの畑にいたのですが、その方が大企業向けにリーダー育成や社内変革をされていた方だったのです。僕はどんなお手伝いができるのか尋ねてみたら、僕が培ったコピーライティングの技術はきっと社員さんに向けてメッセージを発信しても何か届くものがあるはずだと仰っていただきました。

これまで僕が書いていたメッセージは、行動を変える、または何かにコミットメントしてもらえるような意識の変容の流れを作って、最終的に購入ボタンを押してもらうことを目的としていました。

それと同様に、組織の中でも最終的にはパーパスに共感してもらうとか、新しいプロジェクトに賛同してもらうとか、読み終わった時の感情をそういった方向に切り替えることもできるのではと思い、参加を決めました。

実際、非常に効果がありまして、僕達の肌感としてもプロジェクトにみんなコミットしてくれてるなと感じましたし、人事の事務局の方々からも「メッセージを出してから会社の雰囲気が変わりました」「プロジェクトの向き合い方が変わりました」といった感想をいただけました。

働き手の方々がもっと楽しく働けて、日本をもっと良くするために頑張ろうという気持ちになれるのなら、とても誇らしい仕事だと思い、この経験をきっかけに、インターナルのコミュニケーション、すなわちインターナルレターにどんどんフォーカスするようになりました。

どの会社さんもそれぞれ異なった問題を抱えていらっしゃるかと思いますが、このような経験を経て、それらの問題はざっくりと「売上の問題」と「組織の問題」の2つに分けられるということに気が付きました。

つまりは、マーケティングの問題かマネジメントの問題ということです。僕は、この2つは別々のものではなく、関係構築という共通点のある問題であって、これらをクリアするためのお手伝いをすることが、僕らのような外部の人間の使命なのだと考えています。

関係構築とはつまり、想いに共感することです。売上の問題も、お客様に会社の想いを共感してもらえるかどうかに懸かっています。基本的にビジネスはリピートがなければ安定・成長ができないもので、成長するためのリピートは、信頼関係の上に成り立ちます。

僕はプロジェクトワーカーとして様々なプロジェクトに参加させていただいていますが、その中における成功のファクターは、個人の能力よりも、「このメンバーまたはプロジェクトのためなら頑張れる」とか「このチームのためならもうちょっとやってみよう」といった想いや共感の部分が一番重要だなと実感しています。

売上の問題にせよ組織の問題にせよ、想いと共感の部分を伝えるのが言葉の力だと思うのですが、ただ伝えるのではなく、実はパッケージがかなり大事なんですね。プレゼントを渡す時に大事なのは中身とその気持ちです。ですが、外側のパッケージもないがしろにしてはいけないものだと思うんです。

例えば、指輪をもらったら嬉しいけど、「はいどうぞ」といきなり手渡されるのと、きちんと箱に入れてもらうのでは、受け取る側の気持ちって全然違いますよね。もしくはデートに行く時に、Tシャツを着てラフな格好で行くよりも、ビシッとスーツで決めて行った方が、相手への気遣いや想いはより伝わると思います。

つまり、これが社内のコミュニケーションだとどうなのかな、ということです。皆さんが社内で受け取る通達やお知らせみたいなものが、もらった相手が嬉しいと思うようなパッケージになっているのか。そこによって関係性が築かれている部分もあるのではないかと思います。

ここから具体的な事例についてお話しさせていただきます。

まずは、ある有名なコンサルティング会社であるABパートナーズ(仮)さんでお仕事させていただいた時のお話です。

その会社さんでは、コロナ禍に入ってから社員同士の繋がりがなくなったことに上層部の方が危機感を抱いていました。ABパートナーズ(仮)では、個人がパフォーマンスを発揮するよりも、集団の知恵を共有しながら一緒に問題を解決していくところにバリューがありました。

ですが、新入社員の方々の入社や働き方も全部オンラインになってしまったうえに、飲みに行くこともほとんどなくなってしまったので、その繋がりができず、横と縦どころか斜めも全て分断されてしまう状況になってしまったそうです。

既存の方々はオンラインになって楽だとか、働きやすくなったと感じる方が多かったようですが、このまま新入社員の方と関わらない状況がどんどん続くと、何年後かには会社がよろしくない状況になるのではといういことで、オンラインで座談会をやろうという案が生まれました。

ただ、そもそも議論が好きな方々が集まっているので、いきなり始めても、相手を論破することを目的としたディスカッションになりかねません。そういったことも踏まえて、その会社さんからは、あくまでもお互いのことを知って関係性をつなげる、なんてことのない雑談をするための場にしたいんだというお話を受けました。

僕自身そのお話を聞いてとてもいいなと思ったので、「正直このままじゃABパートナーズはまずいと思ってます」と題したメッセージを出させていただきました。

それまで社内では、リモートワークの利便性を感じている一方で、これまでは同期の仲が良かったのに、今年の新入社員が敬語で喋っている姿を見て驚いたというような声がありました。でもそれって、会ったことがない者同士なので当然なんですよね。

ですので、そんな状況が続いていくとこれまで自分達が関係性で築いてきた貯金が減っていき、貯金がなくなる頃には自分達らしさもなくなってしまうんじゃないのかというメッセージと共に、「話そう。あなたと、私のために」とイベントへの参加を促すメッセージを最後に加えてお届けしました。

今までこういったメッセージを出したことがなかったそうなので読んでもらえるのか不安でしたが、非常に反響がありまして、結果的にたくさんの方に座談会にご参加いただきましたし、「会社からこんなメッセージがあることに驚いたし、そういう想いを持ってくれてるということがとても嬉しかった」というような、エンゲージメントを高める声も多くいただきました。

また、ものすごく怖いと言われている部長さんや役員の方からも「あれ良かったよ」なんて言ってもらえたようで、こういったメッセージは伝わるものなんだなと自信が持てました。

これが僕のインターナルレターの初期の形です。

皆さんもご覧になったことがあると思いますが、健康食品などの通販で、長いレター状のメッセージをスクロールしていくと最後に購入ボタンに辿り着くようなページがありますよね。その形式をそのまま踏襲させていただいたのがこのレターです。

ただ、ここからインターナルレターはどんどん進化しているので、次にその進化の過程についてご説明させていただきます。

膨大な資料を「読んでもらえる資料」に変換

とある会社さんが、制度の変更を考えていました。というのも、社会がこれだけ変化していて自分達のいる業界もどんどんドラスティックに変化しているのに、人事制度は15年前に作ったものだったのです。

なので、変更しないと世の中にフィットしないですし、会社をこれからも維持・発展させていくためには制度自体を変えていく必要があると考えられていました。ですが、社員さんのため、未来の社員さんのための制度として新しく作り上げたはいいものの、「給料下がるんですか」とか、「自分達ってリストラされちゃうんですか」などの反発がたくさんあったんですね。

それに対して、優秀なコンサルタントの方々に入っていただいて作成した報酬制度資料を出すわけですが、緻密な資料かつ量も膨大なので、社員さん達は読まないですし読めないわけです。その結果さらに不安が募ってしまったため、僕にご相談をいただきました。

インターナルレターの力でどうにかならないかと言われたのですが、これはインターナルレターの前に単純に理解不足が大きいと思いますし、まずは理解を促すものを発信しましょうということで、このようなQ&Aを作成しました。

例えばここでは、何のために制度を変えるのかという質問に対して、皆さんには副業ではなく本業でもっと豊かになってほしいし、会社としてもどんどん成長していきたい、だからこれまで年功序列的な部分を見直して成果と報酬を結びつけるような制度に変えたいという旨を分かりやすく伝えています。

制度の変更=結局は人件費の削減が目的なのではないか、給料が下がるのではないかという反発も多くありましたが、そういった声に対しては、給料を下げたいわけではないし、何ならその給料の原資になるものは全く変わらないこと。

そしてその分配方法に対する手入れを行って、働かないミドル層や現場でがっつりと働いているのに全然報酬に反映されていない若手層など、社内に様々な葛藤がある中で、みんなが納得できるような形に変えるためのものなんだということを強調しています。

また、それに伴って昇給の仕組みも変わってくるので、今後求めているリーダー像についても同様の形式で書かせていただきました。こうしたQ&Aによって初めて制度変更への理解が深まってきたため、このタイミングならインターナルレターを出す意味はあるということで、段階を2つに分けて、次は想いに重点を置いた資料の作成へと移りました。

この資料の中では、「10年以上前に作られた人事制度をこのまま維持する方が逆にリスクがあると思っています」「人が資本であることは変わらない」だとか、「一緒にいい制度を作っていきたい」といったことを伝えています。

もちろん、人事の方々がローラー作戦で、反発している社員の方々に丁寧に説明していくというプロセスはあったにせよ、結果的には、新しい新人事制度が施行されるにあたっての後押しになったのではと思っています。

最後にご紹介する事例は、新しく制定したパーパスの浸透と理解を促すために、様々な施策を実施していたグローバルカンパニーさんです。

とにかく施策を次から次へと実施してみるものの、社員の皆さんに伝わっている手応えがなく、もっと何かできないかということでご相談いただきました。

内容を確認してみると、なぜこのパーパスを作るに至ったか、自分達がパーパスについてどう考えているか、このパーパスを制定することでどうしたいのかを様々な形で発信されていたので、改めてインタビューや情報収集をする必要はありませんでした。

ただ一つ言えるのは、その内容がバラついていて、パッケージとして見たいと思えるようなものではなかったということです。ぎっしりと書かれたA4の資料やPowerPointの資料が何十枚もあったので、ここでもまずは、読まれていない状況を改善する必要がありました。

どうすれば20代〜60代近くの何千人という規模の社員の方々に抵抗感なく読んでもらえるのか。

そこで思いついたのが、今の日本人が一番見慣れているであろうLINEやMessengerのようなインターフェースです。

そしてもう1つ考えたのが、例えばメッセージを出す時に張り紙1枚でストレートに言われてしまうとキツく聞こえるので、言いづらいことをキャラクターに言わせる方法です。その会社さんには特定のマスコットキャラクターがいなかったので、どうしようかなと考えていた矢先、YouTubeで「ずんだもん」というキャラクターに出会いました。

ずんだもんは東北を応援するキャラクターとして生まれたのですが、版権が全く厳しくなくて、社内の資料に使う場合でも制限がなかったんです。そのグローバルカンパニーさんのコーポレートカラーがグリーンということもあり、会社とは全く関係ないけれどずんだもんを使ってみようということで、このような資料を作らせてもらいました。

「非公式 AA Group Purpose解説」と書かれていますが、公式資料と題してしまうと関係部署に見てもらう必要が出てきますし、それによって表現のダメ出しなどもあると思うので、あくまでも事務局が独断で出している非公式の資料としてこういう形で作らせていただきました。

先ほど「見慣れているインターフェース」とお話しした通り、資料の中ではLINEのやり取りのような形でずんだもんが質問に答えています。

ずんだもんは「〜なのだ」という口調なのですが、「なんでパーパス定めたの?」という質問に対して「ぶっちゃけ世の中の変化が激しすぎるからなのだ」と答えています。

これは実は、タウンホールミーティングで社長さんや副社長さんが話していることなんです。僕は資料しか見ていないので、話している内容を少しだけリライトして書き換えているのですが、この形式だと読み易く感じますし、実際にたくさんの方に読んでいただけました。

また、そもそもパーパスって何?という質問や、パーパスを決める上で大切にしたことについて答える内容についても非常に反響がありまして、これをきっかけに社内でパーパスがどんどん話題になり、「初めてパーパスを面白いと思った」「パーパスは自分達にとても関係があるし、もっと考えてみようと思った」などの嬉しい声がたくさん事務局の方に寄せられたそうです。

テキストは誰にでも始められる最もハードルの低い方法

続いて、こういうお話をした際によくいただくご質問にお答えしようと思います。

Q. テキストじゃないとダメですか?

今日ご紹介した3つの事例は全部文字でしたが、文字じゃなくても大丈夫です。

動画やポッドキャスト、イラストとかでも構わないですし、インターナルレター(手紙)という言葉を使っているからといって、テキストでなければダメなんてことはありません。ではなぜ今回テキストの事例を多くご紹介したかというと、文字はハードルが最も低いと考えているからです。

皆さんが「よし、ちょっとやってみよう」と思い立った時に、動画とか大掛かりなものにすると予算がかかったり、ハードルが高かったりといった問題があると思います。そんな時は文字なら一番コストがかからないので無理なくスムーズに始められますし、テストとしても取り組みやすいかなと思ったので、今回はテキストの事例をご紹介しました。

Q. テキストだけではダメですか?

写真を入れてみたり、ずんだもんみたいなクリエイティブを僕の方で作ったりなど色々とやっていますが、もちろん最初は文字のみから始めてもいいと思います。

想いは伝えないより伝える方が絶対にいいので、今までと同じように文字だけから始めるにしても、スタンスを変えたり口調を変えたりして手紙として出せるのであれば問題ありません。

デートにTシャツを着ていくのとスーツを着ていくのとでは相手の気持ちが全然違うとお話ししましたが、いきなりスーツで来られたら驚いてしまう人も当然いると思うんですよね。これは関係性の問題ですし事情もありますが、会社からいきなりメッセージを出されたら引いてしまう人も出てくるわけです。

会社と社員さんとの関係性の問題なのでパッケージが大事だともご説明しましたが、エレガントで洗練されたものより、ずんだもんみたいにちょっと楽しくてとか興味を惹くようなパッケージにできるのであれば、「面白いことをやろうとしてるなぁ、うちの会社ってこんなことやるタイプじゃなかったのに急にどうしたんだろう」と立ち止まってもらえると思います。

そういったワクワク感やドキドキ感が生まれるパッケージにできるとベストですね。

Q. 効果測定はどうすればいいですか?実際に効果はあるんでしょうか?

まず効果の有無に関係なく、コミュニケーションは絶対に必要です。

友達や家族、同僚の間での挨拶やコミュニケーションに対して効果測定なんてできないですよね。関係性によって全てが決まるとお伝えしましたが、自分はどんな関係性を築きたいのか、その関係性の中で何を生み出していきたいのか、どんな人生を送りたいのかを考えた時に、人間関係は一番重要な部分です。

なので、計測できるできないに関わらずコミュニケーションはどうしても必要となります。でもその上で測定をしないと、上司から予算がもらえない、もしくは続けられない場合もあると思います。インターナルレターは単体の施策ではないので、一度インターナルレターを出したからといって会社のエンゲージメントに変化が出るようなものではありません。

基本的には、パーパス浸透を目指した大々的なプロジェクトや人事制度の変更のような大きな制度変更、座談会など、大きなイベントに付随して、効果を最大化させるため、または援護射撃として出すものがインターナルレターです。単体評価はできないものだと思っています。

ですので、レターを出すことでどれぐらい効果があるのか、どれぐらいの費用体効果があるのかを単体評価で測ることは、正直なところ僕も難しいと思っています。それに、計測して数字に置き換わってしまうとそこから漏れてしまうものは必ずありますし、それを感じ取るのは人間の役割ですよね。

インターナルレターを繰り返す中で会社にどんな変化が起きているのか、どんな空気感が生まれてきたのか、プロジェクトがどういう風に変わってきているのか、それを担当している社員さん達のマインドや姿勢、チームの雰囲気にどんな影響があったのかというのは、本来は肌で感じなきゃいけない部分だと思うんです。

ですので、皆さんがコミュニケーションでそういった反応をどんどん拾いにいって、次に届けるメッセージを考えるのが一番です。

とはいえ、最近はWevoxのように先進的かつ人間性のあるテクノロジーがありますから、効果測定できないこともないとは思います。

その時は、どの指標に当てはめるかではなく、最終的にどんなカルチャーの会社を作りたいのか、どういう風に関係性を作っていきたいのか、そのためにはどういう項目が会社にとって重要なのかということを考えていく必要があります。

どうやったら分かるように計測できるかについては、是非アトラエさんのWevox担当の方と協力して、ディスカッションしながら考えていくのがいいと思いますね。

効果測定が重要だということは十々理解していますが、そこに固着することなく、自分達は何を大事にしたい会社なのか、どういうことを文化として育てたいのかを、まずは担当者が肌で感じられるように自身の感度を高めていくと、メッセージのミスマッチもなくなっていきますし、届ける側・受け取る側の関係性がより修復されていくのではないでしょうか。

想いを積極的に言葉で伝えることで関係性は変えられる

最後になりますが、僕は、菩提樹の下でお釈迦様が悟ったと言われている「縁起」というものについて、本当にその通りだなと思っています。この世界は関係性が全てであって、関係性が変われば世界が変わる。僕はこの考え方を信じていて、関係性を変えるための第一歩は言葉の力、すなわち想いを積極的に言葉にして伝えていくことだと信じてこの仕事をしています。

仕事は食べていくためのものだからと考える人も、会社は家族だと考える人もいらっしゃいますし、価値観はそれぞれだと思います。それでも、人生の大半を働いて過ごす中で仕事が幸せなものだと感じる人が1人でも増えて欲しいですし、そのために自分にできることがあるのだとしたら、メッセージを伝える、想いを伝えることだなと考えています。

会社を悪くしようと思っている人なんてほとんどいないですが、トップが考えていることと現場が考えていることの間で板挟みになって、本当はもっと良くしたい、もっと貢献したい思っているのに、その矢印の方向が合っていないばかりに不幸が生まれたりズレが生まれたりすることってありますよね。

僕はそれをコミュニケーションエラー、関係性のエラーだと捉えています。

その関係性を変えることができれば世界を変えられるんじゃないか。この世界は個人の人生なので、その人生を変えられるんじゃないか。そうすることで幸せな人が1人でも増えるんじゃないかと信じてメッセージを書かせていただいています。

ちなみに、これまでの事例や、僕の想いなどを全てお伝えしてしまうと膨大な時間になってしまうので、それらについて書いた本(絵空事ではないパーパス経営のための第一歩 会社・社員変革が加速する社内通達[インターナルレター]の書き方)を出版しています。

ご興味ある方はご参照いただければと思います。ご清聴ありがとうございました。

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