試行錯誤の6年間から学ぶこと。名古屋の推進者たちがありのままにシェアした経験値と元気【交流会イベントレポート】

試行錯誤の6年間から学ぶこと。名古屋の推進者たちがありのままにシェアした経験値と元気【交流会イベントレポート】

エンゲージメント活動に取り組む人たちが教え合い、励まし合い、組織づくりへのヒントと活力を得る交流イベント「Wevoxユーザー会@名古屋」が開催されました。名古屋エリアの企業を中心に、20名以上のEngagement Runners(活動推進者)が集結。6年以上活動を続ける推進者の経験談や、課題深掘りワークなどを通じて熱く語り合ったイベントの様子をレポートします。

「私は何もできてない…」は捨てて、ありのままに対話しよう!

名古屋駅から徒歩数分、白を基調とした洗練されたレンタルルームに、開場と共に続々と参加者が集まってきます。各々、事前に割り振られたグループの席に座ると、さっそく名刺交換がスタート。エンゲージメント、組織づくりといった共通のテーマで集まっているからか、最初から打ち解けた雰囲気で、あっという間に会場の雰囲気が温まります。

「○○さんの事例、記事で見ました!」とDIOの記事をきっかけに話が広がる、編集部としてもうれしい場面も。

人数が揃ったところで、イベントがスタート。まずは、イベントの趣旨とグランドルールを、ファシリテーションを務めたWevoxチームの鳥崎が説明します。

「我々とみなさんのオープンコミュニティには『Engagement Dance!』というコンセプトがあります。これは、対等な関係での交流、非ユーザーでも誰でも参加OK、自由で多様な実験の場にしてほしい…といった思いが込められています」


そう、Wevoxユーザーのオープンコミュニティは、みんなが好き勝手にDance! し、そのエネルギーが繋がっていくというイメージで運営がされているんです。(本当にダンスをするわけではないのでご安心を)。

さらに、自由闊達な対話を促すためのグランドルールやゴールが説明されると、やや緊張気味だった参加者の顔が少しずつほころんでいきます。

バリューズカードを使ったアイスブレイクでこぼれる笑顔

イベントについての説明の後はアイスブレイクタイム。初めて会う人がほとんどなため、自己紹介を行うのですが、そこはWevox流のやり方で。机に並べられたバリューズカードから、「今の気持ちは?」をテーマに直感で選んだ一枚とともに、自己紹介とイベントへの意気込みを語ります。

「『学び』を選びました。みなさんからいろいろなことを学びたいと思います」
「活動をするうえで大切にしている『感謝』を選びました」

……など各々の考えとともに、自己紹介を進めていくと、そこかしこで笑い声が起き、一気に場の雰囲気が明るくなっていきました。

JA愛知信連の山本さんが話してくれたありのままの「うまくいかない」

アイスブレイクを終え、次は本日のメインセッションである、JA愛知信連の山本さんからの事例共有です。

Wevoxを導入し、6年以上エンゲージメント活動を継続している山本さん。その中での様々な取り組み、そこでの成果や組織の変化を「ありのまま」共有してくれました。

印象的だったのが、6年間継続して「正直、うまくいっているという感触がない」と、素直にその感覚を共有していたこと。組織づくりに真剣に向き合う仲間が集まる場だからこそ、きれい事で終わらせず、自分の中にあるモヤモヤをそのまま吐き出してくれました。

そんな山本さんの言葉に、真剣な表情でうなずく参加者たち。

何がうまくいかなかったのか。この6年間の取り組みを、経営、事務局(推進者)、グループ、個人とそれぞれの視点ごとに細かく説明をしていきます。エンゲージメントの勉強会、実践プロジェクト、有志による社内コミュニティ……様々な施策に取り組み、紆余曲折を経ながら活動を続ける山本さん。そして、今回の事例共有に当たって、これまでの活動で得た教訓を二つのポイントで集約して共有してくれました。

教訓は「事業活動との結びつけ」と「エンゲージメントの体感」

「一つ目は、エンゲージメントは『事業活動から遠い』と失敗しやすいということです。事務局主導の推進は、職場や経営にとってノイズになる場合がある。現場は事業、業務の中で生きているので、自分たちの実務課題と接続しないと、いくらエンゲージメントと言っても自分事化しにくい」

「二つ目は、エンゲージメントは『啓蒙』ではなく『体感』で腹落ちするということです。エンゲージメントを知ってもらおうとしてもなかなかうまくいきません。『振り返る』『意味づける』『実践する』というサイクルを回して、認知が変わります。事務局はそういったサイクルをやらざるを得ない環境構築に取り組む必要がある」

長年取り組んできた山本さんからシェアされた二つのポイントに、「うんうん」と大きくうなずきながら共感を示したり、一生懸命にメモを取る参加者たち。この二つのポイントが山本さんから話されている間は、この日最も参加者たちが熱いまなざしになっていた時間だったように思います。

最後に、最新の活動として、Engagement Run! Academyの認定プログラム「CEEP」に有志メンバーが参加していること。そこで、各々が自ら業務とエンゲージメントを結びつける体験が生まれており、一定の手応えがあることがシェアされます。CEEPを正式に社内研修の一つとして位置づけたそうで、今後も参加者を増やし、CEEP認定者による社内コミュニティを盛り上げていきたいと意気込みを語ってくれました。

質疑応答の時間では、時間いっぱいまで手を挙げる人が続きました。「すごく共感する」といった感想とともに「有志の仲間をどう見つけるか?」「山本さん自身はなぜ組織づくりに取り組んでいる?」といった質問が投げかけられます。山本さんは「仲間集めはスカウト能力が大切。自分から声をかけにいきます」「学生時代の野球部での経験が大きい。同じようなチームの一体感をまた感じたい」とそれぞれの質問に正面から答えてくれました。

どうやって課題を解決する?

次のパートでは4人ずつに分けられたグループごとに、山本さんの話の中で印象的だった言葉を付箋に書き出し、貼り付けながら感想をシェアしていきます。


「事業との接続は確かに大事だよね」
「自分事化は私もすごく大切にしていること。大事だけど、難しい」
など各々の感想を述べながら、付箋を貼っていきます。

そして、ただシェアして終わらないのがWevox交流会の面白いところ。次のパートでは、出てきた意見をもとに、グループごとに一つ課題を設定し、どう解決するか?を対話していきます。

この課題のワークに入った瞬間、参加者の皆さんの目つきが真剣そのものに変わったのが印象的でした。みなさんが普段から、真摯に組織づくりと向き合い、対話を重ねていることがその表情からだけでも伝わってきます。

「有志の仲間を集めたコミュニティを業務内、業務外でやるのか?」「無関心層にどう対応するか?制度はどこまで有効なのか?」など推進者ならではのリアルな課題に対して、熱く意見を交わします。

そして、最後にはグループごとに課題とそれに対してどのような意見が出てきたかが発表されました。それぞれの生々しい課題や対応方法に聞き入りながらも、深く考え込んだり、新たにメモを取ったりと、「自組織に何を持ち帰れるか?」と必死に何かを得ようとする姿が見られました。

たっぷりと語り尽くした交流会

約2時間30分の交流会を終え、参加者は疲れているどころかエネルギーがチャージされたようで、みんな笑顔で集合写真を撮影!

今回の交流会には、数年間エンゲージメント活動を続けている企業もあれば、スタートして1年未満の企業もいました。しかし、「いい組織にしたい」という思いに早いも遅いもない。また、それぞれが抱える悩みや課題に古いも新しいもない。みんなが対等に、素直な思いをぶつけ合う様子を見て、改めてそんなことを思いました。

エンゲージメントという共通のテーマで集まった参加者たちは、ナレッジのシェアに留まらず、元気も分け合い、きっと明日からの活動をいっそうエネルギッシュに取り組んでくれるはず。そんな期待感を抱かせながら、名古屋の交流会は幕を閉じました。

執筆:長瀬光弘(DIO編集部)

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