「生きがい創造企業」をスタッフ自らが体現する組織に〜各階層それぞれの働きかけが連携するエンゲージメント活動〜 【Engagement Run!Academy参加事例】

「生きがい創造企業」をスタッフ自らが体現する組織に〜各階層それぞれの働きかけが連携するエンゲージメント活動〜 【Engagement Run!Academy参加事例】

株式会社ルネサンス
八田 則之氏
八田 則之氏
株式会社ルネサンス
第1営業部 Aエリア エリアマネジャー

全国に約100拠点ある「スポーツクラブ ルネサンス」のうち、北海道・東北地域を中心とした13拠点の営業活動をエリアマネジャーとして管掌。営業部内のエンゲージメント活動の推進役も担っており、2023年度からは営業部内の人的資本担当も兼務している。

瀬戸 純哉氏
瀬戸 純哉氏
株式会社ルネサンス
経営企画部 パブリックリレーションチーム

社内外とのコミュニケーションを担当するパブリックリレーションチームにて、社外向けにはプレスリリースや「ルネサンス公式note」などを、社内向けには経営層からスタッフに向けたメッセージの企画などを担当。Wevoxのスコアやエンゲージメントに関する発信内容の検討も行っている。

川上 咲緒里氏
川上 咲緒里氏
株式会社ルネサンス
人事部 人材開発チーム 主任

スポーツクラブ事業を経て、2022年10月より人事部へ。教育担当として各種研修の企画・実施を担当するとともに、Wevoxの事務局として、3カ月に1回のサーベイの実施とスコアやコメントの開示、エンゲージメント活動の企画・推進などを担当している。

「スポーツクラブ ルネサンス」を始めとしたスポーツクラブ事業を基盤に、介護リハビリ事業や自治体や企業の健康づくり支援などを展開している株式会社ルネサンス。2019年10月よりWevoxを導入し、2023年8月〜10月には、人事、PR、営業の各部門で働く3人がEngagement Run!Academyに参加。3人はそこで得た学び、活動を通じた経験談を共有し合いながら、部署を超えた繋がりを活かしてエンゲージメント活動を推進しています。こうした活動を通した気づき、組織の変化、エンゲージメント活動に込める思いなどを伺いました。

エンゲーメント活動への関心や推進力のあるメンバーでEngagement Run!Academyに参加

―皆さんは、2023年8月〜10月の3カ月間、Engagement Run!Academyで学ばれました。どのような背景から参加されたのでしょうか?

川上:きっかけは、Wevoxの担当の方からEngagement Run!Academyについて紹介を受けたことです。当時、私はエンゲージメント活動の担当になってまだ日が浅かったため、様々なクラスに参加して今まで知らなかった情報を得ることで、知見や視野を広げられるのではないかと思いました。

そして、複数名で参加されている企業が多いと聞いたので、エンゲージメントに興味を持っている人や活動を積極的に推進している人と一緒に参加したいという方向で上司と調整し、八田と瀬戸に声をかけました。

―八田さんと瀬戸さんは、どのような興味・関心や課題感を持って参加を決められましたか?

瀬戸:私は毎月実施している経営陣からスタッフに向けたメッセージ発信のサポートを担当しています。そこでは、スタッフのエンゲージメントについてどのようにメッセージに組み込むといいのか、Wevoxのスコアを見ながら議論しています。

その活動の中で、経営陣からのメッセージだけでなく、スタッフ一人ひとりがエンゲージメント活動に関心を寄せることが、今後の業績やより良い会社をつくっていくことに繋がると思うようになっていました。そうしたときに、川上から声をかけてもらったので、「ぜひやらせてください」という思いで応えました。

八田:私の場合、すでに2年ほど、営業部のエンゲージメント担当としてエンゲージメントについて自分なりに解釈して先頭に立って活動を進めていました。自分の担当エリアや営業部のみんなの理解がそれなりに深まってきている感触があったので、学ぶことに対しては今更感があったのが正直なところです。

ただ、川上も瀬戸もたまたま出身大学が同じで、一緒に取り組むと面白いかなと思ったので、参加を決めました。私自身が中途入社のため、社内での横の繋がりを作る良い機会だったのと、人事やPRと繋がりをもつことで今後プラスになるといった思いもありました。

―Engagement Run!Academyで3カ月間学ばれて、どのような学びや気づきがありましたか?

川上:これまで自分が感じていた課題感や悩みは、「自分だけのものでは?」と思えて相談しにくい感覚がありました。それが、Engagement Run!Academyに参加している皆さんの話を聞いていると、意外と同じことで悩んでいることがわかったのが、1つ得られたことでした。

課題としては、エンゲージメント活動に対する熱を全スタッフに伝えていく大変さを感じていて。「1人ではできないことだけど、自分だけが熱意を持ってやっている気がする、どうしたらいいんだろう?」「他社はどうやってるんだろう?」などの悩みを抱えていたのですが、他社様の活動事例をたくさん聞けて、社内に向けて発信できるようなヒントをたくさんいただけたのが、学びになった部分です。

八田:まず、自分がこれまで営業部のエンゲージメント活動でやってきたことは、言葉にしたり、体系化することで客観視できて、新たな気づきがあったり、安心感を得たりしました。また逆に、間違いや足りないところにも気づいて、これまでの行動を振り返る良いきっかけにもなりましたね。

また、どのクラスでも冒頭に講師の方が「頭の中のモヤモヤしたことを、言葉にすることが大事です」とおっしゃっていて、その考えがすごくいいなと思いました。頭の中でなんとなくもやっとしていることを言語化することは、社会人としても、リーダーとしても必要なスキルです。クラスでも、それぞれが自分の言葉で話すことで議論が盛り上がり、気づきも得られて、自分の言葉として伝えることがチームや部下の行動変容に繋がることをすごく実感できました。

―ご自身のこれまでの活動について「足りないところに気づいた」というのは、例えばどのようなことですか?

八田:私は部下などとコミュニケーションをとるときに「以心伝心」「言わずもがな」といった感覚で「わかるだろう?」と思ってしまう傾向にあります。それが、「価値観ワークショップ」などを通じて、そのスタンスだと、相手は自分の言うことを本当に理解できていないのでは、と気づかされたんです。人それぞれ、価値観が異なっていたり、考えていることが違っていたりするという前提に立ってコミュニケーションをとっていくべきだと学びました。

―瀬戸さんはいかがでしたか?

瀬戸:一番印象に残っているのが、「自チームの理想像を作るワーク」というクラスです。私自身が経営企画部の前に人事部人材開発チームにいたということもあって、個人的にチームビルディングに興味がありました。個々のバックグラウンドや企業の組織風土によってアウトプットされる理想のチーム像が異なるので、自社にない視点を得られたのが1つ良かったところかなと思います。

また、今回、月1回、3人で集まってEngagement Run!Academyでの学びを共有し合い、社内にどのように還元していくか対話する場を川上が設けてくれたんですね。そこでいろんなアイデアが出てきて、今実行に移しているものもあるので、3人で議論できたことがEngagement Run!Academyに参加して最も得られたことだったのかなと個人的には思っています。

月1回、学びを共有して社内への還元方法を議論

―川上さんは、どのような狙いから月1回、3人で議論する場を設けられたのですか?

川上:ほかの2人がどんなクラスに参加したのか知りたいという動機が大きかったです。あとは、3カ月後に初めてミーティングをしてアウトプットをするよりも、1カ月ごとに集まってその時点で思っていることを話し合えた方がいいかなと。例えば、「来月、こういうクラスがあったら一緒に参加しよう」とか「社内でこういった取り組みをするといいのでは」などと、次の行動に移しやすいと思って設定しました。

―3人で議論して実行に移した施策にはどのようなものがありますか?

瀬戸:社長メッセージの中に入れる言葉について議論したり、経営陣にエンゲージメントを題材に対話をしてもらってその様子をスタッフに向けて発信するといったアイデアは実行に移しました。今後は、本部長クラスの対話を発信したいねと話しています。

―なぜそれらの取り組みが必要だと考えられたのですか?

八田:私の理解ですが、Wevoxを起点とした改善活動は、現場レベルではここ2年半くらいかけて前向きに進められるようになっているんです。自分の担当エリアの各クラブでも、スコアを見て、結果のポイントや改善点、これまでの取り組みなどについて尋ねると、みんなある程度話せるんです。

ただ、階層が上がって部長クラス以上になると、スコアが良いことに安心して改善活動までは十分に行われていないのではないか?と私は捉えています。経営陣や本部長クラスにエンゲージメントに対する考えなどについて対話してもらうことで、上位階層の理解を深めてもらうと同時に、今、ボトムアップで進んでいる改善活動にトップの推進力を加えたいという話をしたんです。

瀬戸:八田のこの現場レベルの感覚は、3人での議論の場がなければ私は知り得なかったことです。八田の話を聞いて、月次の経営メッセージにエンゲージメントの話題を入れていても、スタッフ全員に伝わっているとか、経営として大事に捉えているといったレベルにはまだ達していないのだなと、はっとさせられました。

―社長からのメッセージや、社長と人事部次長の方の対話を発信した結果、スタッフの皆さんからはどのような反響がありましたか?

瀬戸:発信後のアンケートで「ルネサンスってやっぱり人を大事にする会社なんだなと改めて認識することができました」というコメントをいくつかもらえました。今後も、「エンゲージメント」や「Wevox」というワードに限らず、人を大切にする会社であることをもう少し社内に伝えられるといいのかなと思っています。

自部署や現場にも学びを共有

―皆さんがそれぞれの部署でEngagement Run!Academyでの学びを生かして取り組まれたことはありますか?

八田:自分の担当エリアに対してや、営業部の役員、本部長、部長層がいる場で月1回ほど、Engagement Run!Academyで学んだことを共有していました。例えば、リフレーミングの考え方や、スコアに左右されないことなどです。

弊社は、管理職やリーダー層ほどスコアが良く、役職のない一般スタッフやチームメンバーほどスコアが悪い傾向にあります。そして、管理職やリーダー層は自分の直接の部下、例えば本部長なら部長の、部長ならエリアマネジャーのスコアが良いことに安心して、エンゲージメント改善活動に対する興味が薄い傾向にあります。そこが、自分が考える一番の課題で、管理職やリーダー層も含めてみんなが同じ温度感で、Wevoxを起点とした改善活動に取り組むことが大事だと思っているんです。だから、「スコアが良ければいいというわけではないんですよ」「スコアの上がり下がりの裏に隠された事実を掴んでそれに対する改善活動が大事なんですよ」と言い続けています。

また、営業部では、人的資本担当として支配人8名がチームを作って活動しているので、その8名にも月1回、Engagement Run!Academyで学んだ内容を紹介する機会を設けていました。その中で、自分の担当外のエリアの支配人から「うちのエリアに来てもらってもう一度学んだ内容を紹介してくれないか」とお願いされて出張講師をしたこともありました。そういったときにEngagement Run!Academyの資料をどんどん展開できるのがすごくありがたかったですね。

川上:私の場合、「元氣ジム」という介護リハビリに特化したブランドの施設責任者が月1回集まるミーティングでEngagement Run!Academyで学んだ知識を用いたワークショップを実施しています。

その中でも、元氣ジムの管理者向けワークショップを通じて全体に変化が起こったことは、社内に波及させたい事例です。

―元氣ジムでは、どのような経緯でワークショップをされて、どんな変化が起こったのですか?

川上:元氣ジムの働き方として、1日8時間の勤務時間はそれぞれが目一杯現場に出ていて、スタッフ同士でいろいろな話をする場がほぼないという実態です。改善しようにも人手不足で改善できないというマイナスのループが起こっていることを懸念した元氣ジムの課長の皆さんから、「Wevoxを用いて何か働きかけてもらえないか」と相談をもらったのが、ワークショップを行った経緯です。6月に相互理解を深めるための「価値観ワークショップ」を、12月にチームの課題を発見するための「おばけワークショップ」を実施しました。

すると、価値観ワークショップを通じてお互いの価値観を知る大事さを感じてもらえたようで、改めて自施設のメンバーと価値観ワークショップに取り組んだ管理者の方々が多くいたんです。

そうして初めて同僚のことをいろいろと知ったことで、コミュニケーションが円滑になったり、承認のタイミングを工夫し始めたりしているチームが増えたということを聞きました。さらに、Wevoxの回答率やスコア、管理者の閲覧率という目に見える数字にも変化が起こっていて。中には、6月からの半年で様々な項目のスコアが5〜10ポイントほど上がった施設や、これまでさほどスコアに変化がなかった状況からプラスやマイナスの変化が起こった施設もありました。

この経験から、私たちの働き方においては、あえて現場から離れて、自分のチームやメンバーのことを考える時間を持つことがすごく大切なんだと私自身が気づかされました。また、文書の発信では温度感が伝わりにくかったり、読まれなかったりします。現場に行って直接しっかりと伝えることが地道ではありますが大切だなと思いました。

仲間を増やしながら、それぞれの持ち場でできる活動を進めていく

―これまでの学びや活動を経て、今、組織やチームおけるエンゲージメントの位置づけや、エンゲージメントの価値について、どのように捉えていらっしゃいますか?

八田:エンゲージメントは大事だということは、みんな理解はしていると思います。ただ、理解の度合いや内容は個々の価値観によって異なるので、その物差しをどうやって合わせるかということが、改善活動の1つかなと思っています。

物差しを合わせるにあたっては、やはり組織のリーダーが、「人を大切にしたい」「エンゲージメントを高めたい」と本気で思い、それを自分の言葉で言い続けることがすごく大事だと、これまでの経験や学びから考えています。

瀬戸:先ほど八田の話にもありましたが、弊社においては、スコアだけで判断しがちな傾向があります。また、「このサーベイをやっている意味がわからない」「これがどういうふうに自分たちの価値に反映されているのかわからない」といった耳の痛いコメントが入ることもあります。まだ「エンゲージメント」というキーワードと、会社として大事にしたい「人的資本」や「スタッフの生きがい創造」などとのリンクが、十分にできていないんだろうと思っています。

会社の価値観を各種取り組みや社内コミュニケーションでうまく伝えられないか、モヤモヤと考えているというのが、今の自分の状況です。

川上:エンゲージメント活動は、弊社の企業理念である「生きがい創造企業」に通じる大切な取り組みだと思っています。生きがいを創っていく対象は、もちろんお客様もですが、まずはスタッフなんじゃないかなと。そのためには、一人ひとりがエンゲージメント活動に自分ごととして取り組むことが大切ですが、言うのは簡単で、浸透させていくのは難しいなと実感しています。

他方で、私の中で、強く刺さっているフレーズがあって。「エンゲージメントを『高めよう』、『高めるために何をしようか』と考えるのももちろん大事だけれど、そうではなくて、自然とエンゲージメントが高まっちゃう組織を目指していけたら理想なんじゃない」と瀬戸の上長から助言をもらったことがあったんです。確かに、それが理想だなと腹落ち感がありました。そういった状態になっていくために、自分も、各組織のリーダーも、組織の中でどんな状態を目指していきたいか共通認識を持ったり、日々コミュニケーションをとろうとしたりする工夫が大切だと感じているところです。

そうして働きやすい環境ややりがいがある環境、没頭できる環境をつくれれば、Wevoxを起点に業績に繋がるという良い循環ができるのではないか。また、一人ひとりが自分ごととして捉えることでその循環を実現できるのではないかと感じています。

―では最後に、今後の組織づくりやチームづくりの展望や、目標などを教えてください。

瀬戸:今後は、社内はもちろん、社外に向けてもルネサンスのエンゲージメントの取り組みを発信していかなければというのが私の考えです。

社内については、川上がいろいろなワークショップをやってくれている全スタッフに向けたところと、八田が管理職層に向けて働きかけてくれているところ、そして、経営としてメッセージを届けるところの3階層で並行・連携して取り組んでいけるといいのかなと思っています。この記事も社外に向けた発信の一環になればいいですし、社内から「実態と違う」と言われないように、継続して活動をし続けていきたいと考えています。

川上:私は、目指していきたい姿でいうと、同じ温度感を持った仲間を増やしていきたいと思っています。

今回はこの3名でEngagement Run!Academyに参加しましたが、ほかにも同じ共通言語人や温度感を持った人が少しずつでも社内に広がっていくと、スピード感を持ってエンゲージメント活動が進められると思います。今、私がスタッフ全員にアプローチできる場所にいるので、引き続き、リーダーの皆さんはもちろん、それ以外のスタッフにもアプローチできるところがないか探していきたいと思っています。

また、まだ私の中でイメージしている段階ですが、今、社内で検討が進んでいる次年度以降の長期ビジョンで示す「目指していく姿」と、Wevoxのキードライバーを紐づけながら活動できないかと思っています。アトラエさんからも、他社様の同様の事例を聞いているので、弊社が大切にしている部分とキードライバーを連携させると、Wevoxを通してできることが広がるかなと思っています。

八田:近頃は、VUCAの時代になったために若いスタッフが決断する機会が少なく、イコール成長機会が少ないという話を聞いたことがあります。なるほどと思い、今は部下にあたる支配人たちの決断する機会・量と質を高めることが大切なのかなと考えています。そのために、日々の関係性やエンゲージメントを大切にしてサポートしていくことで、チームがより良い状態になっていくかなと考えています。あとは、上位階層に対して、自分がどう働きかけていくかも課題なので、しっかりとアプローチをしていきたいと思います。

また、先ほども話しましたが、何よりも自分自身がエンゲージメントや人が大切だと本気で思って言い続けること。これは常に心がけて、これからも活動に取り組んでいきたいです。

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