
「職場での主体的な改善ができていない」と嘆く人事に知ってほしい、三井住友海上に学ぶ組織サーベイの活用プロジェクト事例







「職場の改善取組に、各職場が主体的に取り組むには何をすれば良いか…」
三井住友海上火災保険株式会社の人事部は、こうした課題と向き合う中で、「組織サーベイの活用」をテーマに、手挙げ制のプロジェクトを立ち上げることにしました。このプロジェクトに自ら手を挙げ集まった、職場も職種も役職も異なる5名のメンバーたちは、1カ月を通して議論を重ねていきます。「どうしたら職場の一人ひとりが、エンゲージメント向上に意識を向けてくれるか?」「サーベイ結果をどう見ていけば良いのか?」といった課題について話し合う中で、それぞれの職場には少しずつ、そして、確実に変化が起きていきました。
この三井住友海上火災保険の取組事例からは、「職場での主体的な改善ができていない」と悩む人事に向けた多くのヒントが隠されているはず。そこで、プロジェクトを運営した人事部の2名と、参加した5名のメンバーにそれぞれの意識や行動の変化、職場に対する思いなどを伺いました。
職場が主体的に組織サーベイを活用するための手挙げ制プロジェクト
―組織サーベイの活用をテーマにした、プロジェクトについて伺いたいと思います。まずは、この取組について、人事部の川上さん、牛山さんからご説明いただけますでしょうか。
川上:今回のプロジェクトは、社内全体で行っている「プロジェクトチャレンジ」という取組の一環として行いました。プロジェクトチャレンジは、社員のみなさんが本業とは別に、新たなことにチャレンジする機会を創出するために立ち上げた施策です。社内副業の側面もあり、様々なテーマのプロジェクトに手挙げ制で参加することができます。1カ月から長くて6カ月程度の取組を行います。テーマは多岐にわたり、デジタル化推進、損害保険金の支払いオペレーションの再検討、広報活動など様々です。その中の1つに、組織サーベイの活用推進のプロジェクトがあります。
―なるほど。組織サーベイの活用がテーマとして挙がったのはどのような理由からでしょうか?
川上:人事部では、組織変革の一環として、エンゲージメントサーベイ「Wevox」を導入し、サーベイ活用を推進しています。ただ、エンゲージメント向上の取組は、人事部が一方的に押しつけるものではありません。職場のみなさんに、サーベイやエンゲージメントについてしっかりと理解してもらったうえで、主体的に取り組んでもらうことが重要です。ですので、参加のみなさんの視点で、「わかりやすい」「使いやすい」と思えるWevoxの活用資料などを作成してもらおうと、このプロジェクトを立ち上げました。
プロジェクトに参加の5名は、それぞれ職場も役割も異なりますが、組織サーベイに対して高い意欲と課題感を持って参加してくれました。
―プロジェクトの活動はどのように行ったのですか?
牛山:週に1回のペースで、オンラインで集まり、ディスカッションを重ねました。それぞれ、どのようにサーベイを捉えて、どう活用しているか、どこが課題かなどを出し合いながら、職場にとって最適な活用資料になるよう話し合いをしました。Wevoxのカスタマーサクセスの方にもアドバイザーとして入っていただき、外部視点で意見をいただきながら、1カ月をかけて資料作成などを進めてきました。
サーベイ結果の共有ミーティングで意見が出ない…。サーベイをやりっぱなし…。それぞれが抱えていた課題感
―なるほど。では、参加メンバーのみなさんにも話を伺っていきましょう。まずは、みなさんがなぜこのプロジェクトに参加したか、背景や思いなどを教えてください。
宗山:私は現在、課で行う組織サーベイ結果の共有ミーティングの運営を任されており、よりエンゲージメントやサーベイについて理解を深めたいと思い参加しました。組織サーベイをなぜ行うのか、結果をどう活かせば良いのかをもっと腹落ちして理解したかったのです。
課で行う組織サーベイのミーティングでは、なかなか意見が出ず、周囲のメンバーもどうスコアを活かせば良いか戸惑っている様子でした。私自身、もっとファシリテーション能力を身につけたいという課題感もありました。
また、どうすれば良い職場にできるのか、個人的にもすごく興味があったので、人事や外部の方の視点もいただきながら、より知見を深めたいと思ったのが大きなきっかけです。

細川:私も、良い職場にするために組織サーベイをどう活かせるかを考えたくて参加しました。私の所属する組織は、少しネガティブな発言が出るときもあり、もう少し良い雰囲気にしたいと感じていました。そうした、誰もが働きたくなる職場にしていくために、Wevoxが活かせるのではないかと思っています。ただ、まだ自分も理解が足りない部分もありましたし、他の職場の方の意見も参考にしたいという思いもありました。
鈴木:私は千葉支店でスタッフを務めているのですが、正直なところ、以前はサーベイにそこまで高い意識は持っていませんでした。実施しているのはもちろん知っていましたが、回答率とか、結果を活かす…というところまでは頭が回っていなかったんです。
そんな折りに内部監査で、「コミュニケーションがうわべだけになってないか?」という旨の指摘をもらったんですね。そこでハッとしまして、組織サーベイをもっと活用して、深いコミュニケーションができるようにしないと、と一気に意識が高まりました。そこから、まずはメンバーに対し、しっかり回答しようと働きかけ、今は回答率100%になっています。
ただ次の課題も見えてきました。というのも、スコアをベースにした話し合いを行う際に、私からの一方通行的なコミュニケーションに終始しているように思えたんです。こうした背景があり、どうすれば良いコミュニケーションが生まれるかを考えるため、このプロジェクトに参加しました。
菊池:みなさんと重なる部分も多いです。私の所属する課でも、組織サーベイがうまく活用できていないと感じていました。スコア結果を課長から共有されるけど、実際にそのスコアをもとに何を話せば良いのかという感覚です。話し合いの場はあるのですが、有意義なミーティングになっておらず、「点」でスコアを確認するだけになっていました。せっかく話し合いの場があるので、もっと有意義にしたいと思い、活用方法などを学ぶためにこのプロジェクトに参加しました。組織サーベイの推進役になっているとか、課内で何か役割を担っているわけではないのですが、良い機会なので、思い切って参加してみました。

藤牧:私はライン課長(チーム長)の管下の担当課長というポジションに就いており、チームビルディングや360度評価、組織サーベイ、労働時間管理などライン課長のマネジメント業務を補佐する立場にあります。これまでとは違う視点で、部や課と接するようになる中で、人事部をはじめそれぞれの部署が良い職場をつくろうとしているんだなというのを身近で感じるようになりました。
その中で、組織サーベイは会社の強制ではなく、それぞれの部、課の主体性に任せるような運用がされています。端的に言えば、「サーベイをしなさい」というトーンがほとんどなかったんですね。こうしたツールの導入の仕方は過去にもあまりなく、考え方としては共感をする一方で、自分の職場を省みると、みんなが腹落ちをしてサーベイと向き合っているとは決して言えない状況でもありました。そうした中で、より組織サーベイを活かす方法を探りたいと今回のプロジェクトに参加しました。私たちの課では、スコアをベースにしたミーティングも行われていませんでしたし、ただサーベイに答えているという状態で、他のプロジェクトメンバーと比べても活用度は低いと感じた次第です。
スコアを点ではなく線で見ることで、有意義な議論ができるように
―同じ会社の中でも、それぞれ活用度やサーベイの受け止め方に違いがあるのですね。一方で、みなさん「良い職場にしたい」という思いは共通して持っており素晴らしいと感じました。1カ月のプロジェクトを通して、様々な議論をしたと思いますが、何か気づきや学び、変化などはありましたか?
宗山:今回のプロジェクトに参加して、自分自身、サーベイの意味やスコアとの向き合い方の理解は深まったと感じています。また、自分だけでなく、同じ課のメンバーにも共有したことで、考え方を周知できたと手応えを感じています。
特に、スコアの見方について、これまでは漠然と「数値が悪いね」といった会話になっていたところを、「こういうことをしてみたら?」とアクションに繋がるような会話が増えるようになりました。そうした考え方がプロジェクトでの経験から課の中に広がっていったかな、と思います。
細川:私は、発信すること、コミュニケーションを取ることの大切さを学びました。というのも、このプロジェクトをきっかけに、自分の職場メンバーにサーベイについてのアンケートを取り、どう思っているか、どのような見方をしているのかを聞いて回ったんですね。そこでは、「気になっているけど、仕事を優先して後回しにしていた…」「どうスコアを捉えれば良いかわからなかった」など、いろいろな意見を聞くことができました。
また、私から聞かれたことで、「サーベイをちゃんと使おう」と興味が高まるきっかけにもなったようです。こうした働きかけを行うことで、少しずつ職場の変化が起きていくのだと、大きな気づきになりました。

鈴木:私がまず驚いたのが、今回のプロジェクトに若手社員が多かったことです。若手社員が活躍されて、とても頼もしく思いましたし、今、細川さんが言ったように意見を聞いて回るなど、積極的な動きもあってすごく感心しました。
私自身で言うと、サーベイ結果を受けたミーティングの際に、一方通行にならないように事前に課題と改善策を考えて話してもらうようにしました。みんな、何かしら考えを話してくれて、以前よりは双方向的なミーティングになったと思います。ただ、課題を話すことに抵抗を感じる社員もいます。そういう社員が抵抗を感じずに、思っていることをフランクに話せる環境を作っていくのが、次の課題になっていくと思います。
あとは、今回のプロジェクトメンバーのようにWevoxの伝道師といいますか、エバンジェリストのような方が増えていくと、組織全体としてもエンゲージメント向上に向けた取組が促進されると思います。

菊池:私は特にスコアの捉え方については多くの学びを得ることができました。これまでは、「点」でスコアを見ていたという気づきがあって、そうではなく半年前との推移で見たり、全社スコアと比べてみたり…と、「線」でスコアを見る大切さを学びました。
実際、社内で比較してみると私たちの課は平均よりもスコアが良かったんですね。そうしたことは新たな気づきでしたし、一方でいくつか低い項目もあったので、そこに関しては課題や理由を分解して話し合うことができました。これまでよりも、話し合いが有意義になったと感じています。
それから、エンゲージメントを高めていくのはマネジメント層の役割だと思っていたのですが、決してそうではなく全員で取り組むことが大事だというのも大きな学びでした。そうした考えはまだ全体には行き渡っていないので、来年度以降も発信をして、全員で取り組めるチームになれたらと思っています。
藤牧:みなさんと議論する中で、役職や担っている仕事、年齢構成などによって組織の状態は様々だということを改めて実感しました。組織の状態が違うということは、エンゲージメントを高めるアプローチも変わってくるということです。
また、私もみなさん同様、スコアの捉え方が変化しました。これまでは、高いスコアと低いスコアだけに目が行きがちでしたが、過去のスコアと比較をしながら、「なぜスコアの変化が起きているか」という点に着目して議論が進められるようになったと思います。ついつい「なぜ低いのか」と欠点探しのような議論にもなりがちですが、私から「なぜ低下したか、変化に着目しましょう」と軌道修正もできるようになりました。
「コロナ入社世代」がリモートワークで感じるコミュニケーションのあり方
―ありがとうございます。1カ月という期間でありながら、確実にみなさんの日々の行動に繋がっていることがわかりました。ちなみに、宗山さん、菊池さんは入社2年目ということで、コロナ禍の中での入社世代になります。オンラインでのコミュニケーションが中心となった中で、組織との繋がりをどう感じているのかについても、ぜひ伺いたいです。
菊池:そうですね、特に横の繋がりというのは、先輩たちの話を聞いている限り希薄になっていると思います。
また、コミュニケーションを自分から作っていくように働きかけないと、なかなか生まれにくい状況とも感じています。リモートだと、自分から発信しないと、どういうことをしているか、どういう思いを持っているかが伝わりません。しっかり報連相をしたり、先輩や上司からのメールやチャットにちゃんと返信をしたりと、レスポンスをすることをとても意識していますね。
宗山:集合研修がなかったので、正直どのくらい同期がいるかもよくわからない状況です。そういう意味で、菊池さんも言っていたように、自分から働きかけないとコミュニティが生まれにくい状況ではあります。
藤牧:私の課にも、コロナ禍で入社した社員がいますが、性格の差が出やすいのかな、と感じています。物怖じしないタイプの人であれば、オンライン上でも積極的にコミュニケーションを取りますが、遠慮しがちなタイプの人は、声をかけたり、質問をしたりといったことに苦労しているように感じます。そこも、それぞれの特性に応じて周囲のサポートが必要だと感じています。

菊池:オフィスに行くようになってからも、シフト制だったので会えるメンバーとなかなか会えないメンバーもいました。ただ、そこは2年かけてしっかりコミュニケーションを取れたので、チーム内での関係性については特に不安はないですね。
宗山:私も、同じ支店のみなさんとは、良い関係を築けています。その分、横の繋がりをどう作っていくか、個人的にも、すごく興味のあるところです。
藤牧:弊社は特に新卒からの生え抜き社員が多く、横の繋がりがすごく強い社風だと思います。その分、若い世代のみなさんも、繋がりの希薄さを感じやすいのかもしれません。同期はもちろん大切ですし、繋がりはどんどん作ってもらったうえで、いつの入社かにこだわらず、今回のプロジェクトのように多様なメンバーが協力しあう、新しいカルチャーが生まれるといいなと感じています。宗山さん、菊池さんのような若手社員がこうしたプロジェクトに参加しているのも、そういった兆しかなと思います。
エンゲージメントは特定の誰かではなく、全員でつくりあげていくもの
―ありがとうございます。繋がりという言葉も出てきましたが、みなさんにとってエンゲージメントとは何か?についても聞きたいと思います。それぞれ、エンゲージメントの捉え方に違いがあるかもしれませんし、今回のプロジェクトを通じてまた考え方も変わったと思います。いかがでしょうか?
宗山:私自身は、エンゲージメントというのは仕事に対する前向きな意欲だと考えています。その意欲を高めるために、社員同士の繋がりや、仕事においてどういう姿を目指しているかがあると思います。そういう意味で、先ほどの話にもあったように、所属する部署以外でも横の繋がりを強くしていくことが、仕事への意欲を高めていくのかなと考えています。
細川:すごく難しい質問ですが…自発的、能動的な動きがエンゲージメントのポイントになってくると感じています。「会社から言われたからサーベイに答える、結果を見る」といった受け身な姿勢だと、エンゲージメントは高まらないのかな、と。
自分たちでエンゲージメントの高い組織にしていこう、という思いがベースにないとアクションも生まれにくいですし、まずはそうした意識を多くの人が持つことが大切なのかなと考えています。
鈴木:難しいですよね。私たち営業の部署は、数値目標をベースとしたコミュニケーションが多くなるのですが、そういったものに意欲を感じる人もいれば、なかなか意義を見出せない人もいます。ですので、エンゲージメントのような考え方を取り入れて、みんなが意欲を高く持てるにはどうしたら良いかを考えながら、目標を持つことが大切なのかなと思っています。
というのも、当社にはドライブレコーダー型の自動車保険がありますが、昨年とある交通事故をきっかけに「保険を通じて交通事故を減らしていこう、そうした社会課題解決型の営業をしていこう」という意識が高まりました。この目標には、ほとんど全員が共感を抱いていましたし、どのように、この保険を広めていくかと新たなディスカッションも生まれました。こうしたことが、エンゲージメントが高い状態と言えるのかな、と今は考えています。
以前は、エンゲージメントを高めることは仲良しクラブをつくるようなイメージでしたが、そうではなく、同じ目標に向かい、生産性を高めていくためにも必要な考え方だと、今は捉えています。
菊池:私は、エンゲージメントとは楽しく仕事をするために、全員でつくりあげていくものだと考えています。先ほども話したように、決してマネジメント層だけが取り組むものでもなく、全員でエンゲージメントが高い状態であるように、働きかけることが重要なのかな、と。誰かひとりでも「別にいいや」と思っていると、なかなか難しいのかなと思います。
個人的には、自分の仕事が何の役に立っているか、何のためにやっているかがわからないと「いきいき」と働けないと感じています。そういうことをいつもみんなで話し合っていくことが、エンゲージメントの向上に繋がっていくと思います。

藤牧:私がいるのは、営業という1つの職種だけの部門ですが、その中でも仕事に対する考え方、エンゲージメントの捉え方は違うと思います。営業なので、どうしても売上などの数値目標が意識の中で大きなウェイトを占めます。そうした売上目標があることで、意欲が高まるタイプもいますが、そうでないタイプもいるということは、鈴木さん同様、改めて考え直すきっかけになりました。
いきいきと働くポイントは人それぞれ違うので、エンゲージメントという言葉をうまく使いながら、どのようなタイプの人でも良い組織だと感じられる状態をつくっていきたいと思っています。私個人としては、やはり自社が信頼されていると感じるとすごくうれしいですし、他のメンバーと会話をしてアドバイスをもらうなど、相互支援が生まれるとエンゲージメントが高まる感覚があります。そうしたちょっとしたことも、スコアに影響していくのかなと今は捉えています。
何よりも大切にしたいのは、話し合いの場を続けていくこと
―まさに、みなさんそれぞれの環境があるように、エンゲージメントの形もそれぞれなんだと興味深く聞いていました。それでは最後に、これから取り組んでいきたいことを教えてください。
宗山:今後も、エンゲージメントや組織づくりに関しては、常に発信者でいたいと考えています。次回のサーベイ以降も、今回の学びを活かして積極的に情報発信をしていきたいです。あと、度々の話になりますが、横の繋がりを生むアクションも起こしたいと考えています。そういうものがあることで、エンゲージメントもより高まるはずです。
細川:私の組織では、結果資料をメールで共有することにとどまっており、振り返りミーティングを行っていないので、まずはそこから取り組みたいと思っています。数値が共有されるだけでは、やはり職場の改善には繋がりづらいですよね。コミュニケーションの場、意見交換の場を作っていけたらと思います。
鈴木:私が所属する30名程度のグループにおいては、このプロジェクトの学びを広めていくことはできていると思っています。今後は、同じ支店にある他のグループのミーティングの場にも私が参加して、どのように話し合いをすると良いとか、考え方を広めていきたいと考えています。そのうえで、私からただ一方通行に伝えて終わりでなく、良い話し合いがしっかりと定着しているかも検証していきたいですね。
菊池:私自身、今回のプロジェクトに参加することでたくさんの学びを得ることができました。この学びを、課のメンバーに日常的に伝えていくことで、周りにも広めていきたいと思っています。仰々しく伝えるというより、日常の中で伝えていけたらなと。来年度以降も、良い組織になっていくための深い話し合いを続けていきたいです。
藤牧:今は、こうしたサーベイが定着するまでの過渡期でもあるのかな、と思います。そうしたフェイズにおいて、強制感をおぼえる社員がいても仕方がないと考えています。きっかけが外的な動機だったとしても、話し合いの場さえ欠かさず作っておけば、いずれ内的な動機で、組織について考え、話し合いをするはずです。「やらされ感」を持つ期間をできるだけ短くできるよう、話し合いの場をしっかり設定して、会話を続けていきたいですね。

人事部も予想していなかった、各職場で生まれた主体的な動き
―ありがとうございました。職場目線でサーベイがどう受け取られているか、エンゲージメントについてどう考えているか、とてもリアルな話が聞けて勉強になりました。人事の川上さん、牛山さんは今の話を聞いていていかがでしたか?
川上:今日の話を聞いてみなさんがプロジェクト以外の時間でも、しっかり職場で働きかけを行ってくれていたことを知り、嬉しく思いました。このプロジェクトが、少しでも職場に良い影響を与えることができればと思ってスタートしましたが、想像以上にみなさんに主体的に取り組んでいただけて、本当に良かったと思っています。
今回のような学び合う場、意見交換の積み重ねが、それぞれの職場での自律的なエンゲージメント向上取組のきっかけになると感じました。こうした場を人事としても積極的に作り、各職場のPDCAサイクルが実践できるよう、これからも継続していきたいです。

牛山:人事がサーベイを推進していく中で、社員がサーベイに対してどう感じているのか、ということをなかなか知る機会がありませんでした。今回このプロジェクトを通して、社員の生の声を聞けたのはすごく良い経験だったと思います。また、細川さんのように、周りのメンバーに話を聞いてみたり、それぞれの職場で懸命に取り組む社員もいると知ることができたのも大きかったです。そうした社員の方たちを、どうサポートしていけるかも考えていきたいと思います。

川上:人事としては、こうした取組を経営層にもしっかりと伝えていきたいと思っています。エンゲージメントの重要性を訴求し、全社での取組を推進していきたいです。また、こうした取材を受けることが、良い振り返りの機会にもなり、取組を周知する記事としても残るので、取組事例を形に残すことも大切だと気づきました。
―今回のお話は「職場が自ら動く組織づくりの好事例」として、とても参考になるのではないかと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました!







