
【Teamwork Sessionレポート】Wevoxを人事戦略の可視化とマネジメント力向上の武器に!

2008年新卒で(株)リクルートエージェント(現:リクルート)へ入社し、HR領域の法人営業や企画、マネジメントなどを行う。その後、(株)リクルートマネジメントソリューションズにて人事・組織のコンサルタントとして、人事制度構築・組織サーベイ・マネジメント力強化などのプロジェクトを手掛ける。2022年1月に(株)スタディストに入社。入社後は人事全般業務の責任者となり、2023年3月に執行役員 CHROに就任。

2008年新卒で横浜地場の不動産企業に営業職として勤務したのち、株式会社ベイクルーズなどアパレル業界で9年ほど人事・労務を担当。2020年からIT業界の人事へ転向し、ベルフェイス株式会社で人事企画、株式会社マネーフォワードでHRBP・中途採用を経験。2022年12月より株式会社スタディストにて人事企画を担当し現在に至る。
Wevoxの活用事例を学び合うユーザー参加型イベント「Teamwork Session」。今回は、株式会社スタディストの今井 威紀さんと木村 遼平さんにご登壇いただきました。2022年10月にWevoxの導入を開始し、Engagement Run!Academyにもご参加いただいている同社でのエンゲージメント推進活動についてお話しいただきました。
本日のテーマは「エンゲージメントを一人歩きさせない!?人事戦略の可視化とマネジメントの武器として活用するWevox」です。どうぞよろしくお願いいたします。
今井:株式会社スタディストの現在の社員数は200名弱、創業から今年で14期目を迎えます。「伝えることを、もっと簡単に。」というミッションを実践し、「知的活力みなぎる社会をつくる」というビジョンを持って活動しています。

我々はお客様の生産性向上のため、お客様の課題に合わせた様々なシステムサービスをご提供させていただいております。メインとなっているのは黄色いフクロウが目印の「Teachme Biz」というプロダクトで、画像や動画を使ったビジュアルベースのマニュアルを簡単に作成・管理・共有できます。生産性向上やマニュアルに関する課題をお持ちであれば、ぜひ「スタディスト Teachme Biz」でご検索いただければと思います。
次に、弊社のエンゲージメント活動の事例をご紹介します。弊社では、組織状態の現状を正しく捉えて現場の各マネージャーが組織を運営しやすい状態を作りたいと考え、1年程前にWevoxを導入しました。
これには2つの視点があったのですが、1つ目は経営や人事の視点です。直近3年間で組織の規模が倍近くに膨れ上がったこともあり、全社組織の状態を可視化したかったですし、今後も組織に関する問題がまだまだ出てくるはずなので、そこを予防したいという狙いもありました。また、これについては皆様も同様にお悩みかと思いますが、人事の施策が何に跳ね返ってくるかの効果検証や数値が見えづらいことがありますから、効果検証の1つの指標としてWevoxを使えればと考えました。
2つ目は現場の視点です。弊社はコロナ禍以降リモートワークがかなり定着しており、部署によるものの、リモートワークがメインのハイブリッド型の働き方となっております。一方で、この環境下におけるマネージャーの負担は大きくなりますし、マネジメントの難易度も高くなります。マネージャーに判断材料を与えるためにも自分たちの組織状態を可視化する必要があると考え、Wevoxの導入を決めました。
エンゲージメントは重要なものですし、これからも大事にしていかなければいけない指標だと考えています。そのため、導入にあたっては、エンゲージメントに対しての取り組みを打ち上げ花火のような単発の取り組みとして取り扱わないことを意識しました。また、どうやったら全社に馴染むのか、継続的にWevoxを活用してもらえるのかも考える必要がありました。
推進者や人事が流行り言葉や新しいものに継続性を考えずに飛びついてしまうと、その目的が分からなくなってしまう場合があります。人事の皆さんはご経験があるかもしれませんが、この手のものを導入した際に、新しい概念が入ってきたということで使ってはくれるものの、無意識的に反発されたり、「またやることが増えたよ」「そもそもエンゲージメントって何なの?」みたいな反応を受けたりすることって少なくないですよね。
そういった混乱をゼロにすることはできないにしても、最小限に抑えたいですし、推進する我々も混乱せずにできる限り継続的に使えるように、意味のあるものとして捉えてもらえるようにするためにも、注意しながら導入を推進していきました。
「意味付け」を徹底してエンゲージメントの一人歩きを防止

今井:今回のTeamwork Sessionのタイトルにもある通り、エンゲージメントという大切な概念を一人歩きさせないため、弊社が掲げている人事ポリシーと絡めて、我々スタディストなりにWevoxを使う意味付けを行っています。
この意味付けを行うにあたって、人事ポリシーとして、スタディストが創業から持ち続けている人・組織のありたい姿を言語化して定義することに取り掛かりました。この人事ポリシーができるまでも、事業やプロダクトのありたい姿は経営から全社に向けて定期的に発信していましたが、ハッキリと定義されてはいませんでした。それをしっかり形にしていきましょうということで執行役員以上を全員集めて、全4回に分けて議論をしました。

右側にあるのが当時のアジェンダです。こちらは経営陣だけで議論して決定した内容なですが、考えやその過程を従業員の皆さんにも理解してもらうため全社員に向けて共有しています。

人事ポリシーは、弊社のコーポレートサイトにて外部にも公開しています。左下の円は弊社の人事ポリシーを1枚絵で表したものです。左側に個人、右側にスタディストがありますが、この位置付けが上下になっていないのは、我々がフラットであり、選び選ばれる存在であることを表現するためです。
円の中には、対等な関係性の構築に必要な役割を記載しています。個人に必要な役割は自律と成長、挑戦と協働。会社に必要な役割はオープンでフラットな環境をつくり、学習と成長機会を提供することで、これこそが弊社の人事ポリシーに込められた想いです。弊社では「人事戦略≒人事ポリシーの体現」であり、このポリシーは、人事施策に困った際の拠り所となる基本思想として位置付けられています。

そんな人事ポリシーとWevoxをどうやって結びつけているのかというと、先ほどの個人とスタディストの4つの役割をWevoxの項目に対応させて、この人事ポリシーがどう体現されているのかを可視化・モニタリングする、という意味付けにしています。また、そのモニタリング結果をまとめて、毎月の人事ポリシーの体現度合を経営ボードに報告しています。

これは10月に共有したものです。「人事ポリシーの4項目中3項目は80ポイントを超えており、自律と成長のスコアは上がりきらないものの最高スコアを達成しました」といった内容を報告するわけですが、ただの報告だけではなく、経営陣全員で今の人や組織の状態について会話をするための呼び水としても活用できています。
私のパートはここまでとなりますが、お伝えしたかったことは「エンゲージメントを一人歩きさせない」ということです。エンゲージメントが大事なものであるということは理解している上で、自社にとってエンゲージメントはどういったものなのか、なぜ注目するのか、そしてどういう位置付けとして捉えるのか。こういったところを考えていくことが大事だと考えています。弊社はそれを人事ポリシーと絡めて意味付けをしているとご紹介させていただきましたが、どういう風に扱うのかは各社それぞれの考えがあるとは思いますので、1つの事例としてご参考にしていただければと思っています。
Wevoxをマネジメントの武器にするための3ステップ
木村:冒頭、Wevox導入における経営・人事と現場の2つの視点についてのお話がありましたが、私のパートでは現場の視点について掘り下げていこうと思います。弊社では、マネジメント支援のため、3クォーターかけて「学習・企画・実践」を行ってきました。

1つ目は「学習」です。推進者は人事部のメンバーなのですが、まずは推進者たる我々がWevoxをうまく利用し、人事ポリシーの実現に向けて様々な取り組みをしていかないといけません。そのための材料集めということで、アトラエさんのコンテンツを存分に活用させていただきました。Engagement Run!Academyのクラスでは初級・中級・上級というレベルに応じたコンテンツを提供してくださっていますし、右側のWeライブラリのコンテンツも手順の進め方が非常に分かりやすく、本当に助けられました。
それ以外では組織開発関連の書籍も参考になりましたし、このように役に立つと思ったものは積極的に取り入れて、人事ポリシーとWevoxを噛み合わせて柱にするという想いとメッセージをブレさせないことを意識しながら推進を継続してきました。

この学習フェーズを踏まえて、次は企画フェーズへと入っていきます。まずは課題や目標とする仮説を立てようということで、今井のパートの最後にも出てきた、人事ポリシーとWevoxを紐付けしたスコアをベースに課題設定をしました。私が定期的に行っている全社会議では組織コンディションの発表などを行いますが、このスライドはそこで使用したものです。
この時は「やりがいと達成感のスコアが上がってくればより良いチームになりますから頑張っていきましょう」という話をさせてもらったのですが、このように人事ポリシーとWevoxの紐付けをしながらメッセージを統一していくことが非常に重要だと思っています。ただ、やりがいや達成感などといったWevoxの小項目のワードそのままでは大まかなので、もう少し分解する必要がありました。そのため、Wevox内にあるコンテンツを活用しながら課題の分解を行いました。

「組織をより強くするには能動性・主体性が大切で、それを重視することにより成果が出て、組織・個人としてのやりがいや達成感につながる」というメッセージは、Wevoxのサイト上で各マネージャーが調べれば見つけられるものではあります。ただ、自分たちのチームの課題の見え方について新しい気づきを得られますし、メッセージ性の統一という意味も込めて、改めて全社に向けて発信することにしました。

企画フェーズを踏まえて、次はいよいよ実践フェーズへと入っていきます。基本的には現場でいかにWevoxを活用してもらうかというところを重視しているので、人事としてその支援を行うことを徹底しました。弊社では、各チームに人事の担当者数名が振り分けられており、毎月のサーベイ結果の振り返りとチーム内の対話内容についてのヒアリングサポートをこれまで1年間継続して行っています。
当然、積極的にやってくれている部門もあれば、なかなか浸透してない部門もありますが、そこから生まれた成功事例については全社に発信するようにしています。「これだったらうちも取り入れられそう」と他部署が思ってくれることで浸透が加速していくと考えているので、こういった地道な活動は欠かせません。
反応を見ながら工夫を取り入れたコンテンツをコツコツと発信

木村:その他にも、Engagement Run!Academyの講座でインプットさせていただいたものをベースに、弊社サービスのマニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」を使ってマニュアルをコンテンツ化し、マネージャーに提供しています。PV数も可視化できるのですが、もちろん数はコンテンツによって異なります。具体的な数で確認できる分、取り入れてもらいやすいもの、そうじゃないものの傾向が分かるので、人事メンバーにとって非常に参考になる情報となっていますし、工夫や改善も行いやすいです。

マニュアルは能動的に見てもらわないと難しいので、先月から座学とワークショップを絡めたコンテンツの実施も開始しました。こちらは実際に使った資料の表紙です。人事ポリシーにより親しみを持って取り組んでもらえるようにという願いを込めて、弊社のデザイナーにお願いして「人ポリコンパス※」というロゴを作ってもらいました。
(※人ポリコンパス:人事ポリシーを体現していくための指針としてWevox運用や施策提供をしていく活動の総称)
こういった細かい工夫を繰り返し、現在も地道にコンテンツも増やし続けています。ただ無作為に乱れ打ちをしても仕方がないので、様々な人事施策を用意し、整理しながらコンテンツを増やし続けているという現状です。成功したものもあればなかなか浸透しないものもあり、まだまだ弊社も改善している最中ですので、皆さんの取り組みについてもぜひお伺いできればと思っています!
ありがとうございました。最後にお二人から皆様へのメッセージをお願いします。
今井:皆様も悩みながらこういった取り組みを続けられていると思います。我々もご多分に漏れず、これでいいのかなと思いながら進めていますが、このような事例紹介を通じて取り組みを整理することができました。皆様と会話をしながら現在の取り組みをより良いものにしていきたいので、皆様のお考えやお知恵をいただければと思います。ありがとうございました。

木村:実は私が前に所属していた会社やその1つ前の会社でもWevoxを導入していて、Wevox導入企業は現在が3社目なのですが、運用の仕方って各社で異なりますよね。考え方やポリシー、運用の仕方にもそれぞれ良し悪しがありますし、完璧なものは絶対にありません。会社の未来を見据えた活用方法は、試行錯誤をしていく中で作り上げていくものだと思います。Engagement Run!Academyも非常に重要なコミュニティですし、引き続き皆さんと知恵を合わせながら一緒に進化していけたらと思っております。ありがとうございました。

編集部コメント
人事ポリシーの作成から、スコアの捉え方や積極的な情報発信まで、取り組みに一貫した軸があるのが素晴らしいですね。自社での活動のヒントや参考にできそうな内容があればぜひ真似してみてください!







