「根っこにあるのは『人間力』」コメ兵一筋の社員がチームづくりにフルコミットする理由

「根っこにあるのは『人間力』」コメ兵一筋の社員がチームづくりにフルコミットする理由

株式会社コメ兵
梅田 和志氏
梅田 和志氏
株式会社コメ兵

入社19年目、現在は中日本エリア営業部部長を務める。石原会長の姿勢に感化され、コメ兵の組織風土を大切にし、自ら体現している。エンゲージメント活動のアンバサダーも経験し、現在は現場と経営層を繋ぐ組織づくりに奔走中。

1979年の設立以降成長を続け、国内のみならず海外展開も精力的に行う、日本最大級のリユース企業コメ兵。同社でアルバイトから正社員となり、今は営業部長として本店や大型店舗のある中日本エリアを任されているのが梅田和志さんです。

生え抜き社員である梅田さんは、チームづくりにも強い想いを持ち、同社が行うエンゲージメント活動にも積極的に参加。前期まではアンバサダー(※)として、今期からは営業部長として組織風土を育てる取り組みを続けています。「会長に感化されたから」と語る梅田さんに、チームづくりにフルコミットする理由を聞きました。
※エンゲージメント活動を職場から推進する役割

石原会長の姿勢に感化された若手社員時代

梅田さんとコメ兵の出会いは学生時代。アメカジ・裏原ファッションブームの中で育った梅田さんは、服を買いによく通っていたコメ兵で働きたいと、アルバイトを始めます。働く中でファッションへの想いがさらに強まり「この会社を大きくしたい」と正社員として入社。今でこそホールディングス化もされ大規模な経営体制となっている同社ですが、入社当時はまだ成長過程のまっただ中でした。

「入社した頃は、コメ兵が上場3-4年あたり。社内では、『これからどうやって大きくなっていくんだろう』と期待と戸惑いがないまぜになった雰囲気がありました。まだ“小さい会社”の名残が強く、順風満帆に変わるわけでもなく、大変なこともたくさんありました。そんな過渡期に、当時現場の最前線に立たれていた石原会長がいろいろとサポートしてくれたんです」

創業家に生まれた石原会長は、2013年に株式会社コメ兵の4代目代表取締役社長に就任し、2025年に会長となりました。梅田さんが入社した頃の石原会長は、東京進出の足がかりとなった新宿店の店長を務めるなど、現場に立ち、会社の成長をリードする存在。共に仕事をする機会も多かった若手時代の梅田さんは、石原会長の「人間力」に感化されていきます。

「石原会長の特徴を一言で言えば『誠実』。すごく物腰が柔らかい人で『上の立場になればなるほど頭を垂らす』という方です。若手だった私が仕事を任されたときに、『がんばってね。期待してるよ』と声をかけてくれて。そうやって、役職や年次に関わらず社員一人ひとりとしっかり、丁寧に向き合う方なんです。石原会長の背中を見ながら、この会社のために、このチームのためにがんばろうと、大変な時期を乗り越えてこられました。こうした経験から、『いいチームで働く』ことの大切さを学んでいったように思います」

心を閉ざすスタッフたちがチームになっていった日々

石原会長の薫陶を受け、仕事に精力的に取り組む梅田さん。その働きぶりが評価され、30代前半で大型店舗のレディース売場フロアリーダーに抜擢されます。意気揚々と新たな職場に入る梅田さんでしたが、ベテランスタッフたちからは、冷ややかな目線を向けられます。

「プロ意識が高いベテランスタッフが多い職場で、他から来たリーダーになった自分に疑いの目を向けていたかもしれません。最初は話しかけても『ふん』といった感じで、取り合ってくれない。仕事はしっかりとしてくれていましたが、リーダーの私に対しては心のシャッターが完全に閉まりきっている状態だったんです」

思わぬ事態に困惑するも、「いいチームで働く」という想いを曲げなかった梅田さん。石原会長の姿勢を見習い、一人ひとりと地道なコミュニケーションを取っていきます。

「ベテランだから、年上だからと変に気を使わずに、正面から向き合って話しました。誰かにはいい顔をして、誰かには違う…といったことだけは絶対にしなかった。裏表なく、誠実に正面から関わっていく。その中で、目標達成に向かってがんばっていこうと声をかけ続けました。

すると、次第に心のシャッターを開けてくれるようになって、『梅田さんのためにたくさん売るよ』と言ってくれるようになったんです。結果的には、自分が異動する日に、みんなで全力でハグしてお別れするような関係になりました。チームが一丸となっていくあの日々は、すごく思い出に残っていますね」

アンバサダーとして職場起点でエンゲージメントを高めていく

チーム、組織で成果を出すことを重視する梅田さんは、コメ兵がスタートしたエンゲージメント活動にも積極的に参加するようになります。職場でのエンゲージメント活動を推進する「アンバサダー」に自ら手を挙げ、月1回のアンバサダーミーティングやワークショップなどに参加。仕事に注ぐ情熱と同様に、「いいチーム」のための労力も惜しみません。中日本エリア営業部長に就任する前に管理職を務めていた、商品部でのエンゲージメント活動についてこう語ります。

「商品部は全国から買い取りした商品の真贋チェックを行い、お客さまの手元に届いても恥ずかしくない状態に仕上げていくことが主な仕事です。工場に近い雰囲気で、オペレーション業務が多く、なかなかやりがいを感じづらかった。ですから、やりがいを中心に、メンバーのエンゲージメントが上がるように、アンバサダーミーティングで意見交換したり、経営者への提案を行ったんです」

2020年にDIOがコメ兵人事部に行った取材では、アンバサダーを設置した理由を「現場にエンゲージメントの考え方や向上の取り組みを浸透させるためのポジションが必要」と語っていました(※)。この想いを職場の一人として受け取り、真摯に取り組んでいた一人が梅田さんなのです。中日本エリア営業部長となった今は、アンバサダー経験を活かし、より広い視野で「チームを大切にする組織風土」を育てるための取り組みを始めています。
コメ兵が実践するWevoxアンバサダー制度で灯り始めた「主体性の火」

「自身がアンバサダーをやっていたときに、マネージャークラスの人たちと組織づくりについて話す機会がもっとあればいいのにな、と考えていました。アンバサダーだけががんばろうとしてもうまく回らないことも多く、ミドル層の理解や協力が必要になってくる。ですから、私が中日本エリア営業部長になってからは、マネージャーが集まるエリア会議にアンバサダーに来てもらって、エンゲージメントに関わる課題感や希望を直接伝えてもらう時間を取るようにしたんです」

会長が最も共感するクレド「全員チームKOMEHYO」

こうして梅田さんが取り組みを続ける背景には、現在組織が抱える課題感もありました。店舗数の拡大とそれに伴う社員数の増加による副作用として、これまでの組織風土が薄まりつつある、と梅田さんは感じているのです。

「会社は今『世界一』を取りに行くための成長フェーズです。社員数も増え、規模も拡大する一方で、どうしても組織風土が薄まりがちです。今までこの会社が培ってきた文化を薄めずに、どう事業や企業を大きくしていくか。今はすごく大事な時期だと思っています」

梅田さんの頭にあるのは、かつて上場したばかりだったコメ兵で、先頭に立って「チームを大切にする組織風土」を作り上げてきた石原会長の姿です。コメ兵の公式noteで、石原会長は、チームの大切さについてこう発言をしています。

“いろいろなクレドがある中でも、「全員チームKOMEHYO」というクレドに共感しています。僕はチームで働き、チームで結果を出すことをとても大事にしていますし、それがコメ兵の基本であって欲しいと考えています”
会長、ちょっと聞いてもいいですか?「若手が会長に聞きたかった12の質問」より引用】

組織風土を守るために部長層26人が集まり徹底対話

こうした組織風土を守り、育てるために行動しないといけない。その想いは梅田さんだけではありませんでした。ちょうどこの取材の直前で、部長層の社員26人が集まり、組織風土について徹底的に話し合う合宿を行ったのです。

「これまでこの会社で体験した中から、コメ兵に欠かせない要素をみんなで整理したんです。その過程で、石原会長、山内社長、三輪営業本部長をはじめ具体的な名前と共に印象的なエピソードも出し合いました。石原会長であれば、『新卒社員に対しても分け隔てなく、同じ目線で話している』といったエピソードです。

それらをまとめながら、「人間力(愛)」「推進力」「影響力」や「行動」「信頼」といった言葉にまとめていきました。改めて、コメ兵が大切にしていきたい要素が明確になり、部長層が率先して組織風土を実践し、育てていこうという機運が高まりましたね」

梅田さんは最後に、培われてきた組織風土を振り返りながら、これからの「チームづくり」への想いを語ってくれました。

「クレドにもあるようなチームを大切にする組織風土も、一朝一夕でできたものではありません。私が若いときも部署間の連携は乏しかったりして。そういう課題に対して、石原会長、山内社長がリードして、時間をかけ、一人ひとりと話しながらチームとしての一体感を醸成していったんです。今は成長痛があって当たり前の時期。この先も、『全員チームKOMEHYO』と胸を張って言えるように、チームづくりに力を注いでいきたいですね」

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