エンゲージメント推進で従業員の「健康経営」認知度がアップ!〜健康経営推進グループとして取り組んだ5年間の活動の軌跡〜

エンゲージメント推進で従業員の「健康経営」認知度がアップ!〜健康経営推進グループとして取り組んだ5年間の活動の軌跡〜

日東ビジネスエキスパート株式会社
谷川 健一氏
谷川 健一氏
日東ビジネスエキスパート株式会社
健康経営推進グループ リーダー

2021年に日東ビジネスエキスパート株式会社に入社。入社した年から健康経営の取り組みに参画し、現在は健康経営推進グループのリーダーとして活動中。

竹田 安依子氏
竹田 安依子氏
日東ビジネスエキスパート株式会社
健康経営推進グループ

2015年に日東ビジネスエキスパート株式会社に入社。取り組みが始まった2019年当初から健康経営の取り組みに参画し、現在は健康経営推進グループのメンバーとして活動中。

創業以来一貫してNittoグループ業務の受託や福利厚生をはじめとする幅広いサービスの提供を行っている、日東ビジネスエキスパート株式会社。従業員一人ひとりが心身ともに健康で、個性や能力を最大限に発揮することを目的とし、2019年より健康経営に取り組んでいます。健康経営の最終的な目標指標の一つに「エンゲージメント向上」を掲げる同社で活動を牽引するお二方に、Wevox導入後の取り組みについて伺いました。
※取材時(2024年10月)の部署・役職になります。

健康経営の一環として、エンゲージメント推進活動を開始

-御社は2020年にWevoxを導入されました。その背景についてお聞かせください。

竹田:弊社は、親会社である日東電工株式会社をはじめ、Nittoグループ全体の総務支援や工場の設備保全などを行う機能会社です。Nittoグループの経営理念にある『「お客様の価値創造」を高める源は人財(人は財産)である』という考えもあり、2018年に当時の社長の意向で、健康経営に取り組むプロジェクトチームが立ち上がりました。

健康診断やストレスチェックの結果から、高ストレス者の低減・肥満率の低減・喫煙率の低減を解決するべき重点課題として掲げることになりました。その中で、高ストレス者の低減に関して、年1回のストレスチェックでは本質的な課題発見に繋がらないと感じ、2020年にパルスサーベイに強みを持つWevoxを導入しています。

(※自社HPの「健康経営について」より引用)

-Wevoxはどのように活用されているのでしょうか?

竹田:Wevoxを導入した2020年にはエンゲージメントスコアがどう変動するかの傾向を探る目的で、全社向けにサーベイを毎月1回匿名で実施していました。1年間毎月行い、業種別や男女別などの様々な角度で分析を行った結果、自社の強みや弱みを知ることができたので、2年目からは頻度を下げて四半期に1回の実施にしています。

-具体的に、どのような強みや弱みが見えてきましたか?

竹田:影響を受けやすい要因と受けにくい要因、スコアが比較的高く出る項目と低く出る項目などが網羅的に分かりました。例えば、工場現場でも季節によるスコアの変動は見られないことや、「成果に対する承認」や「事業やサービスへの誇り」が低い傾向にあることなどです。

-サーベイを実施する中で、意識している点はありますか?

竹田:結果が一人歩きしないように、公開範囲を絞るようにしています。全組織の結果を閲覧できるのは、事務局と役員のみです。また、職場長(部長や事業所長)、管理グループ長に関しては、自身が担当している部や事業所の閲覧権限を付与しています。

他には、皆さんに回答してもらうためのフォローは手厚く実施するようにしています。例えば、約10日間のサーベイ回答期間のうち3回は自動配信メールを送ってリマインドしたり、社用メールアドレスを持っていない方に対しては職場長に未回答なことをお伝えし、直接フォローしてもらうなどです。特に取り組みを行う中で、職場長の皆さんが積極的にWevoxに関わってくれるようになっているからこそ、派遣社員も含む約700名が毎回ほぼ100%の回答をしてくれています。

毎月実施した「個別フィードバック会」で、職場長のサーベイへの意識が変化

-職場長の方に向けては、どのような取り組みを行っているのでしょうか?

谷川:主な取り組みとして、職場長の皆さんに主体的に職場改善に取り組んでもらうことを狙いとした、「個別フィードバック会」を行いました。フィードバック会では、事務局と職場長との面談の形で、スコアの結果を見ながらお話ししています。

「スコアが低いよね」という話から入ると、責められたと感じさせてしまう恐れがあるため、はじめにスコアと自身の職場への認識を比べての違和感を聞き、その後で低いスコアの項目に関してヒアリングを行っていきました。ヒアリングの際は、今の職場の状況や、具体的な対応策、そして今の状況が一時的なのか、それとも継続的な要因なのかどうかの考えを聞いています。

また、事前に事務局、人事、経営企画の3者が集まってミーティングを行い、スコアの結果と各々が持っている情報を共有し合うようにしています。そうすることで、「このような取り組みをされていたと聞きましたが、その後どうですか?」といった質問を職場長にでき、話しを聞きやすいと感じています。

-フィードバック会を行うようになって、どのような変化がみられましたか?

谷川:1年間毎月行ったところ、低かったスコアが改善する職場が出てきました。また、職場改善に対する、職場長の皆さんの意識が変わっていったと感じています。

実は当初、閲覧権限があってもスコアを見てくれていない方が多かったのですが、今はほとんどの方がフィードバック会前にスコアを見てくれています。

また、スコアの結果を自身の部下である係長クラスの方にも伝え、一緒にアクションプランを考えていく組織長の方も増えてきました。

職場改善に前向きに取り組む職場長が増えてくれたこともあり、現在はフィードバック会の頻度を3ヶ月に1回にしています。また、特に改善が見られた職場に関しては、スコアが上がった要因や、その要因に継続性があるか、などについても聞くようにしています。同じ取り組みをしている職場長の方に聞いた好事例を共有し、横の繋がりを生むことも意識して動くようにしています。

-フィードバック会以外に取り組んでいることがあれば教えてください。

竹田:「成果に対する承認」が低い傾向にある背景から、2024年1月14日からの一週間を『いいよ!週間』と称し、同僚間での褒め合いを後押しするイベントを行いました。日頃良いなと思っている点や感謝の気持ちをメッセージカードに書いてもらい、健康チョコレートと一緒に渡し合ってもらうという内容です。

イベントの次の月に「成果に対する承認」項目のスコアが1ポイント上昇したことや、「嬉しかった」「楽しかった」という声が多数挙がったこともあり、来年も行う予定です。

谷川:他にも、拠点ごとの職場長を集め、会社全体のスコアと自組織のスコアを元に、自組織でのアクションプランを考えるくるま座を開催しています。好事例の横展開を狙いとした取り組みで、同様の内容のイベントを管理グループ長に向けても開催しました。

フィードバック会では事務局と各職場長とのやり取りになるので、直接つながりを生むことができるくるま座には可能性を感じています。今後はよりテーマを広げつつ、フィードバック会と同時並行で引き続き行っていきたいです。

また、各事業所に役員が出向き、その事業所の係長クラス以上の方に集まってもらって「役員くるま座」も実施しています。取り組みの主な狙いは、会社としての方針の浸透です。グループ会社の1社ということもあり自社方針が浸透しづらいという課題がどうしてもありますが、役員から直接聞く機会を設けることで、浸透の後押しに繋がると考えています。

他にも人数の多い事業所に対して、役員くるま座と並行し、若手メンバーと役員を集めた座談会なども実施しています。グループワークや食事会などを通じ、経営層と気兼ねなく話せる機会になっています。若手メンバーが会社への愛着を持つきっかけになればと思い、今後も実施する予定です。

Engagement Run!Academyで得られた仲間からの刺激と、今につながる知恵

-お二方は以前、Wevoxの運営するEngagement Run!Academyに参加されていたとお聞きしました。どのような学びがありましたか?

谷川:エンゲージメント活動を行う上での考え方についても学べましたが、特に他社の推進者の方たちと交流できたことが良かったと思っています。

私はすでに卒業しましたが、実は2024年8月の交流会で当時一緒に学んでいた方が変わらない熱量で活動のお話をされているのを聞く機会がありました。当時も今も、他社の推進者の方達の考えや活動に刺激を受けており、改めて、エンゲージメントについて理解があり、「エンゲージメントを高めたい」と思っている者同士で語り合える場は貴重だったなと感じています。

竹田:私は、「スコア結果の捉え方」というクラスでの話が印象に残っています。スコアを絶対的な評価と捉えると良い点にこだわり過ぎることにつながり、本質的な課題を見えづらくしてしまいます。大事なことは、その点数である理由と、今後の職場でのアクションプランを考えることだということをそのクラスで学びました。

特に初めの個別フィードバック会では、職場長はスコアが低いと悪く、高いと良い結果だと考えて過程を無視してしまいがちです。その度にスコア結果の捉え方での話を思い出し、「点数はそこまで気にせず、なぜこの点数なのか、どうよくしていくかを考えましょう」と伝えるようにしています。

パルスサーベイを通じて、従業員一人ひとりの「健康経営」認知度がアップ

-これまでの様々なエンゲージメント推進活動を通じて、変化を感じる部分はありますか?

谷川:計測当初、62だった全社のエンゲージメントスコアは、じわじわと上がって今は66になっています。それぞれの職場での取り組みや、イベントを継続してきた効果を感じる部分です。

また、エンゲージメント推進活動開始以降、従業員一人ひとりに会社が健康経営に取り組んでいる事が浸透してきました。

Wevox導入以前から健康に関するイベントは行ってきましたが、「なぜやるのか」「会社としてどうしていきたいのか」をパルスサーベイ実施のタイミングで必ず伝えることで、健康経営とエンゲージメント推進活動の2つが紐付いていったと感じています。

また、毎月「健康推進委員会」を行い、各拠点の健康担当者にサーベイ結果から分かる全社の傾向を伝え、健康担当者から各職場に状況を伝えてもらっています。それもあり従業員一人ひとりの健康経営に対する認知度向上につながっていったと思っています。

竹田:他にも、スコアをきっかけに、現場の状況を自発的に確認しに行く職場長も出てきています。多かれ少なかれ、各従業員の健康経営やその一環であるエンゲージメント推進活動に対する意識が変わってきたというのは実感するところです。

-活動を進める中で、推進者としての気づきや変化を感じる部分はありますか?

竹田:課題が発生している職場がスコアの結果を見て分かるようになりました。これは、個別フィードバック会で職場長から直接話を聞いている事と、4年に渡って数値を見続けてきた結果だと思っています。

私は、職場から発せられるヘルプ信号に気づいた時、それを人事や職場長、役員の方に直接伝えやすい立場にいます。大切な役割を担っていると考えて、今後も課題を感じたタイミングで、早めに対策を講じていこうと思っています。

谷川:エンゲージメント推進活動を継続していく中で、課題は絶えず変化していくというのが私の気づきです。実際、活動が進んでも課題は無くなることはなく、常に新しい課題に取り組み続けています。

また、継続するからこその課題もある、というのも感じています。続けてきたからこそ、サーベイや取り組みに対するマンネリ感が生まれてきているので、その対応についても今後考えていきたいところです。

-ちなみに、他にも事務局として感じている課題はありますか?

谷川:今は、従業員からもらうコメント対応に関して課題感を持っています。現在は匿名でサーベイを行っていますが、フリーコメントで「やる意義がわからない」「発信しているけど変わってない」などの意見をもらっています。健康経営やその一環であるエンゲージメント推進活動への取り組みがまだまだ知られておらず、また効果も実感してもらえていない方がいることには課題意識を持っています。

竹田:実は従業員一人ひとりには見えないかたちで改善を進めている箇所もあります。しかし、全ての活動を全従業員に開示するのは難しく、匿名でサーベイを行っているからこそ直接返信などもできません。実名での運用にするとまた別の課題も生まれてくると思っていますので、今後どのように活動内容や結果を伝えていくかは、優先度高く検討していきたいです。

-では最後に、今後の取り組みや組織づくりの展望を教えてください。

谷川:実はエンゲージメント推進活動がスタートした当初、各職場が自走してエンゲージメントを高められている状態を3年計画のゴールとして置いていました。

現状として、皆さんの取り組みの姿勢は以前と比べればとても前向きにはなっていますが、まだまだ能動的に活動が進むまでには至っていません。

積極的に自身のエンゲージメント活動について語ってくるような職場長が出てきてくれることを理想として、今後は職場単位で推進担当者を立てる働きかけもしていきたいと思っています。

竹田:スコアも良くなり、職場の雰囲気も良くなってきていますが、弊社では「事業やサービスへの誇り」が常に低い傾向にあります。特に事業への誇りを持てるようになることで、他の項目も付随して改善していくのではないかと感じています。

従業員一人ひとりが誇りを持って働ける職場づくりのため、そしてより良い組織づくりのため、今後とも事務局として試行錯誤を続けていきたいです。

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