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「社内表彰制度」を通して、エンゲージメントへの意識向上を試みる〜応用地質株式会社での取り組み背景や現場の歩み〜

「社内表彰制度」を通して、エンゲージメントへの意識向上を試みる〜応用地質株式会社での取り組み背景や現場の歩み〜

応用地質株式会社
田原 道崇氏
田原 道崇氏
応用地質株式会社
防災・減災事業部 防災マネジメント部 グループリーダー

現地調査や、地震・津波の被害想定などを担当。Engagement Run!Academy卒業生でもあり、社内の推進委員会のメンバーとして事業部内のエンゲージメント推進を担っている。

白畑 愛氏
白畑 愛氏
応用地質株式会社
計測システム事業部 生産管理部 グループリーダー

2023年に現在の部署へ管理職として異動し、事業部内の売上・購買管理を担う。Engagement Run!Academy卒業生でもあり、事業部内のエンゲージメント推進を担っている。

谷口 友理氏
谷口 友理氏
応用地質株式会社
経営企画本部企画部

会社の経営に関する様々な業務に携わりながら、エンゲージメント推進活動における事務局を担当。推進活動の環境を整えながら、経営層との連携を担っている。

エンゲージメント推進活動の一環として、社内表彰制度を実施している応用地質株式会社。社内で取り組まれている推進活動にスポットを当て、会社全体で表彰する仕組みについて、企画推進者である谷口さんと、昨年度表彰を受けたお二人に話を伺いました。
※取材時(2024年3月)の部署・役職になります。

活き活きと働きながら成果が出せる組織を目指して

―御社のエンゲージメント推進活動における方針を教えてください。

谷口:「活き活きと働きながら成果が出せる組織」を目指して、エンゲージメントの向上を推進しています。ただ社員が活き活きと働くことができるだけではなく、会社として生産性や利益の向上にしっかりと繋がることに意味があると思っています。エンゲージメントの向上が、社員にとっても会社にとっても好循環のきっかけになるよう、どちらも大事にしていきたいと考えています。

エンゲージメント活動の好事例に光を当てる、社内表彰制度

―エンゲージメント活動の一環として、表彰制度を取り入れた経緯を教えてください。

谷口:表彰制度は2022年度から始まり、2023年度で2回目になります。きっかけは、エンゲージメント活動における好事例を他部署にも横展開することや、活動の可視化を目的に始まりました。また、社長から表彰状を渡すようにすることで、経営層にも関わってもらいながら、会社としてエンゲージメント推進に取り組める環境を整えていきたいという思いもありました。

―表彰制度はどのように進められたのでしょうか。

谷口:現在、弊社では5人以上のチームを各部署で作り、チームごとにエンゲージメントスコアの測定と、改善活動に取り組んでもらっています。全部で120チームほどあり、表彰制度ではその中から自薦・他薦があったチームを表彰しました。

1回目の表彰制度ではエンゲージメント活動推進委員会の中で推薦するところから始めましたが、2回目は全社員から推薦ができるように呼びかけました。また、2回目の応募条件には活動に取り組んでいるだけでなく、その活動結果に対して当事者がプラスの変化を感じていることを200字以上にまとめて提出してもらうことを加えました。1回目よりも高度な条件で募集したにも関わらず、2回目の際は1回目の約3倍ものチームから応募が集まりました。活動の広がりを実感できて、とても嬉しかったです。

メンバーの主体性やコミュニケーション量の変化

―具体的に、どのような活動事例が表彰されたのでしょうか。

谷口:表彰されたチームの中には、「主体的に動くメンバーが増えた」「雑談の中でもチームの課題について話す場面が増えた」など、メンバーの主体性やコミュニケーション量に改善がみられた事例がとても多かったです。田原さん、白畑さんのチームはどちらも、2回目の際に表彰された全11チームのうちの2チームです。

―田原さんのチームでは、どのようなことが取り組まれたのでしょうか。

田原:まず、そもそもエンゲージメントとは何かについて、チームで考えることから始めました。というのも、エンゲージメントについて正しく語れる人が少ない状態では、エンゲージメント活動の推進はうまくいかないと感じたからです。チームで考える際には、Engagement Run!Academy(※)内で行われているワーク内容にもたくさんヒントをもらいました。
(※Wevoxが提供する、実践的なスキルや事例を共に学ぶアカデミー)

そこから、通常業務においてもなるべく全員が意見を言いやすい雰囲気にできないかを、とても意識しました。私のチームはいろいろな拠点にメンバーがいて物理的にも離れているので、お互いに関心を持つことが難しい環境ではあったんです。具体的には、チームの会議では全員がカメラをONにすることを推奨し、グループの工程会議の進行を持ち回りにすることで、お互いが何をやっているかを把握してもらうところから始めました。一人ひとりの表情からリアクションがわかりやすくなり、雰囲気もよくなったことで新入社員や中堅社員からも発言がしやすくなっていったと思います。

また、Wevoxのサーベイ結果が現場に活かされていないことを、ずっともったいないと感じていました。そこで毎回ではないのですが、特に気になる結果が出ていた時にはチーム全員に共有し、改善策を話し合う時間も設けました。その際も、ただ自分から共有して終わらないように、一人ひとりが意見を言いやすいような場づくりは意識していましたね。

―白畑さんのチームでは、どのようなことが取り組まれたのでしょうか。

白畑:私の場合、管理職になったと同時に今の部署に異動してきたということもあり、1からのスタートでした。まずは自分が一般職の頃、上司にしてもらって嬉しかったことや、逆に自分だったらこうしてほしかったことを行動に移していきました。具体的には、メンバーが本音を話してくれるようになればと思ったので、とにかく1on1を通して相手の話をよく聞き、肯定・共感することから始めました。

また、毎月のサーベイ結果を振り返っていくと、メンバーが悩んでいるポイントが「承認」に関連する項目に近いことに気づきました。そこで、ただ思っているだけではなく「ありがとう」や「助かりました」ということを言葉で伝えていきませんか、という話をチームでしたんです。そこから自分もメンバーも意識するようになったことで、自然と「支援」や「承認」といった、コミュニケーションがポイントになる項目も改善されるようになっていきました。

私個人の話にはなるのですが、技術の会社という枠組みの中で、事務職員である自分をうまく肯定できなかった時があったんです。でも「エンゲージメント」という言葉に出会い、自分たちの組織は自分たちで変えていけるということをちゃんと認識することができるようになりました。そこからエンゲージメントに関する公開講座などにも積極的に参加するようになり、学んだことはチームにも還元できるように意識しています。

―田原さん、白畑さんはEngagement Run!Academyの卒業生でもあると思うのですが、社内での活動との関連についてもお伺いしたいです。

田原:私は主に、Engagement Run!Academyにある資料を活用させていただいていました。また、時々ワークショップなどにも参加し、そこでの体験を踏まえてチームでミニワークを開催しました。Engagement Run!Academyに参加していなければ、実現できなかったことがたくさんあったと感じています。

白畑:私もよく資料を使わせていただいています。また、チームメンバーにもEngagement Run!Academy受講生がいたので、あえて自分ではなくそのメンバーに進行役を依頼し、セミナーを実施してもらいました。Engagement Run!Academyを通して、自分自身のエンゲージメントに対する向き合い方が変わったと思っているので、そこでの学びが、社内でエンゲージメント活動を進める原動力になったと感じています。

活動が可視化され、表彰自体がエンゲージメントの向上に

―表彰制度をきっかけに、感じられる変化があれば教えてください。

田原:他のチームから質問をもらうなど、エンゲージメント活動に興味を持ってくれていると感じる場面が増えましたね。この輪がどんどん広がっていくといいなと思っています。

白畑:表彰状や景品をチームに持ち帰った時に、私が想像していた以上にチームのみんなが喜んで受けとってくれたことがとても嬉しかったですね。ただ活動するだけではなく、一度何かしらの形になることがすごく大事だということを改めて実感する機会になりました。

―表彰制度を企画するにあたって、意識されたことはあるのでしょうか。

谷口:まず、どういう表彰になれば受賞者は嬉しいかということを上司ともよく話していました。何を讃えるのか、副賞は何をもらうと嬉しいのか、などですね。会社全体で表彰されることでもあるので、受賞者が嬉しく、他の人にとっても納得の表彰となる仕組みを整えることは今も試行錯誤中です。

また、2回目の際は応募チームが多くなったことで、逆に選定が難しくなるという嬉しい悩みもありました。選定基準などについては、今後の課題として考えていきたいと思っています。

エンゲージメントに対して、一人ひとりの意識を高められるように

―エンゲージメント推進活動において、今後取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

田原:まずは、自分のチームのサーベイ結果を少しでも良くするには何ができるかを考えていきたいです。スコアの原因が仕事内容によるものなのか、環境が問題なのか、まだまだ見えていない部分も多いので、引き続き試行錯誤できればと思っています。

また、事業部内の意識も高められたらと思っています。今はまだ他のチームに対しては無関心なメンバーもいるので、チームの枠を越えて事業部全体でエンゲージメントについて取り組める雰囲気を作ることができないか、これからも考えていきたいと思っています。

白畑:この1年を振り返ると、スコアベースでは人間関係のところがだいぶ改善されてきたように感じています。もちろんスコアだけを気にしているわけではないのですが、今後は会社の経営ビジョンに共感しているメンバーを社内にもっと増やすことができればと思っています。

また、男女で分けるわけではないのですが、弊社は女性職員の割合が少ないので、もっと積極的に女性が活躍していける環境づくりに貢献していきたいです。もちろん、女性に限らず一人ひとりが会社を動かせる一員であると認識できるように、私だからこそ働きかけられることを探していきたいです。

谷口:実はここ数年、経営層の中で、社員の健康状態とエンゲージメントの関係性に注目が集まっているんです。2023年から、看護師を常勤させたグループ全体の健康管理を担うセンターを設立し、社員の健康面を後押しする体制を整えてきました。今後、経営層には健康課題とエンゲージメント課題を関連して議論してもらうことで会社全体の改善を試みることができればと思っています。

一方で、経営層が改善をトップダウン的に進めるのではなく、社員の皆さんがどう考えているかということも大事にしていきたいと思っています。一人ひとりが、どのように健康的な働き方・生き方をしたいのかを大切にしながら、経営層と現場の両輪で改善活動を展開していけるようにしたいと思っています。

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