「オーガニックさ」を追求したサウンドロゴ | 常識破りのCMは、なぜ生まれた?Wevox × クリエイターが起こすチームの協奏

「オーガニックさ」を追求したサウンドロゴ | 常識破りのCMは、なぜ生まれた?Wevox × クリエイターが起こすチームの協奏

竹林 ユウマ
竹林 ユウマ
映像ディレクター、クリエイター

フリーランスの映像ディレクターとして、ウェブ広告やブランドムービーやミュージックビデオを中心に活動。映像ディレクションに加え、アニメーション用のデザイン制作も行い、ブランドコミュニケーションの戦略立案から支援するなど、その活動は多岐にわたる。Wevoxでは、サービス紹介映像、YouTube広告、タクシーCMなど、幅広い映像制作を担当。

ショーン オオシマ
ショーン オオシマ
シンガーソングライター、サウンドディレクター

日本生まれ。オーストラリア人の父と日本人の母を両親に持つ。 1999年生まれの26歳。高校時代から音楽活動を開始、バンドでの経験を経てソロ活動をスタート。シンガーソングライターとして活動する傍ら、作曲、編曲、サウンドディレクション、サウンドデザインも手掛ける。

藤澤 久美子
藤澤 久美子
株式会社アトラエ
マーケティング、デザイナー

2013年アトラエ入社。現在はWevoxのマーケティング・ブランディング・デザイン領域を横断的に担当。戦略立案から施策実行、チームづくりまで幅広く担い、プロダクト・事業・組織に一貫性のあるブランド体験を設計している。Web・グラフィック・空間・映像・展示会・CM・各種キャンペーンなど対応領域は多岐にわたり、横断的なディレクションと内製チームの組成・活用にも注力。「届け方の設計」に軸足を置きながら、社会と組織の関係をよりよくする仕組みづくりに取り組んでいる。

「オーガニックさ」を追求したサウンドロゴから、常識を打ち破り生まれた“奇跡”のCMソング、さらにはアトラエメンバーがまさかの出演を果たした第三弾CMの舞台裏……Wevoxの動画制作チームが語る制作秘話は、クリエイティブの常識を覆すものばかりです。

クライアントとクリエイターという垣根を越え、深い信頼関係と共通の「想い」で結ばれた彼・彼女たちの話からは、協奏するチームの鍵が垣間見えます。「このチームじゃないと無理だった」とまで言わしめる、”奇跡のコラボレーション”に迫るインタビューを全三回でお届けします。

「オーガニックさ」を追求したサウンドロゴ

―ユウマさんとショーンさんは、5年以上共に仕事をしている盟友とも言える間柄だそうですね。そんな二人のタッグで臨んだWevoxとの最初の仕事が、サウンドロゴの制作ですね。

ユウマ: そうですね、Wevoxのサウンドロゴ制作が一番最初でした。あれ、もう1年半くらい前だよね。

ショーン: うん、そうだね。懐かしいなぁ。

ユウマ: サウンドロゴがWevoxらしいすごく良いものになったんで、「なんか、これで曲作れないかな?」ってショーンに相談して、それが第一弾のWebCM動画のBGMになったんです。サウンドロゴがそのまま曲になるって、なかなかないよね。

ショーン: BGMとサウンドロゴって、結構別物で、全然違う人が作ったりするからね。

―同じ人が手がけること自体が珍しいんですね。

ユウマ: そうなんですよ。でも、僕とショーンの関係性だからこそ生まれたアイデアというか。「サウンドロゴがいいもの作れたし、このままこれ使ってBGM作っちゃおう」みたいな流れで。

ショーン: ユウマのナイスアイデアだったよ(笑)。

―最初のサウンドロゴですが、そもそもどういう経緯で制作することになったんでしょうか。

ユウマ: もともと、Wevoxのサービスロゴをアニメーションにして見応えのあるものを作ろうって考えてました。ただ、やっぱりアニメーションにするだけでは、印象に残りづらいな、みたいなところはあって。映像は音も込みなんで、このアニメーションにサウンドロゴとして何か音をつけたらどうかと考えたのがきっかけです。音を付けることで、覚えやすくしたり、最初の音で「Wevoxってこういう世界観なんだ」と伝えられたりしたら、すごい良いなって思って。それで、ショーンならどうにか実現できそうだなと、お願いしたんです。

―音色やメロディーは、どのように決めていったんですか?

ショーン: あんまりカッチリしすぎないように、ということはユウマに言われましたね。フォーマルすぎない、人間味というかオーガニックさみたいなのを出したいっていう話はしてました。

ユウマ: オーガニックさは、結構大事にしましたね。

―どうして「オーガニックさ」にこだわったのでしょうか?

ユウマ: やっぱり組織って、どれだけ複雑化しても結局は人だと思うんです。だからこそ、人と人との間で生まれるコミュニケーションが大事だったりする。

そういった組織という言葉に感じる印象をどうにか音で表現できないかなっていう話をする中で「オーガニックさ」という考え方が出てきました。

人は、デジタルな存在では決してない。アナログでフィジカルなものだから、シンセサイザーとか電子的な音じゃなくて、木琴などの「生音」で構成するのが、Wevoxっぽいんじゃないかなって。

ショーン: こういったユウマの意図はすぐに理解できましたね。

―ショーンさんは、Wevoxチームとは初めての仕事だったはずですが、すぐに意図が理解できたのはなぜでしょうか?

ショーン: Wevoxの理念をユウマから送ってもらって読んだのも大きいですね。それから、何より、僕とユウマって音楽の話をしょっちゅうしてるから、映像のトーンと音のトーンの「共通理解」みたいな土台が、たぶん、ほぼほぼ同じなんだろうなって。

ユウマ: 僕ら、お互いに「こういう映像すごい好き」とか「こういう音楽すごい好き」みたいな感覚が、結構似てる部分があるんです。気持ちよく感じる部分が一緒というか。だから、割と最小限の言葉でも、「ああ、これ、たぶんこういう意味で言ったんだな」っていうのが、すごく分かりやすいんですよね。それが、制作するときの解像度の高さに、そのまま直結してる感じはしますね。

―日頃のコミュニケーションから相互理解がなされているんですね。すんなりとサウンドロゴは完成したのでしょうか?

ショーン: 実は、制作の初期段階には幻のバージョンも存在していて。Wevoxを英語読みした3音節のメロディーも作ったんですけど、最終的にはユウマに「カタカナ読みの方にしてください」って言われて、今の4音節バージョンに落ち着きました。

ユウマ: あったね。そういう細かな調整もしながら、サウンドロゴが生まれていきました。

コラボレーションの裏にある奇跡

―サウンドロゴが好評だったことから、第二弾のCMではついに楽曲が誕生したわけですね。

ユウマ: そうですね。第二弾の話が出てきた頃、まだ全然頭にイメージはできてなかったんですけど、「第一弾で作ったBGMを進化させたい」みたいな相談をショーンにした気がします。明確に歌をつけてくれって言ったわけじゃないんですけど、心のどこかで「歌をつけるの、いいかもな」って思ってた部分がありました。

―歌詞付きのテーマソングとして、よくある広告音楽とは一線を画すものにしたかった?

ユウマ: そうですね。広告で使われる音楽って、インパクトを残すという機能性に特化されているので、普段の生活で聞きたいかと言われればそうではない曲が多いと思っていて。ただ、僕はショーンがアーティストとして活動しているときの音楽も聞いてるので、「いや、ショーンなら、機能性と音楽性を共存させて、めちゃめちゃいい曲作ってくれる気がする」って思ったんです。それでお願いしてみたら、想像の数倍いいものを作ってきてくれた、みたいな感じでしたね。

―完成した曲には、サービス名や会社名が自然に織り込まれていますね。

藤澤: CMで使われる曲なので、サービス名は印象に残したいなと、チームメンバーとも話をしていました。それが、サービス名だけじゃなくて、アトラエという会社名まで歌詞に入れてくれて。その上で、素晴らしい曲になっている。これは、奇跡が起きたぞと感じましたね。

ユウマ: 本当にそうなんですよ!曲の中に「Wevox」も「アトラエ」もどっちも入ってるのに、どうやったらこんな自然にできるんだっていう。あれはすごいですよ、本当に。歌詞への潜り込ませ方がめちゃめちゃ粋でしたよね。

ショーン: そこまで言ってくれて、うれしいです。

藤澤: 「アトラえるのは僕らなんだ」という表現は、ちゃんとアトラエの理念や価値観を理解していないと表現できない言葉だと思うので、本当にビックリしました。こんなに素敵な歌詞が発表できることに胸を弾ませましたし、この曲を大切にしたいという思いもあり、ついには楽曲のサブスクリプション配信まで踏み切りましたね。

―ショーンさん自身は、第二弾の曲作りはどのように進められたのですか?

ショーン: とりあえずサウンドロゴからの始まりにしようとは思ってたのと、前回BGMで使った、印象的なループフレーズをこっそり入れて、ストーリーがうっすら見えたらいいな、みたいな。そういうのは考えてましたね。でも、割と曲の方は好き勝手やった感じです。

―クライアントワークとしての難しさはありましたか?

ショーン: いや、むしろテーマがはっきりあるんでやりやすかったですね。言わなきゃいけないテーマがいっぱいあったので、むしろいつもよりすんなり、スーッとできた感じですね。特に悩むこともなく。

ユウマ: 第一弾で使ったメロディーが第二弾でそのまま曲になって、本当に分かりやすくレベルアップした感じがあるよね。

ショーン: そうそう。やりづらさとかは本当に感じなかったですね。

ユウマ: でも、それは本当に珍しいことで、クライアントワークの中でのクリエイティブってやっぱりいろいろと葛藤することがあるんです。極端な話で言えば、魂を殺して制作をしないといけない場面があったりとか。そこまでいかないにしても、「なんとか折り合いを付ける」形でクリエイティブすることが多い。

ショーン: うん、そうだね。

ユウマ: Wevoxチームとの仕事においては、そういったネガティブな感覚はなくて、思い切りクリエイティブに専念できるような感覚があるんです。それは、ショーンだけでなく、僕も同じですね。

―魂を殺すことなく、自分の感覚のまま作れたのは、Wevoxのテーマ性とユウマさんやショーンさんの感性の相性が良かったからでしょうか。

ショーン: そうですね。言語化するのは結構難しいんですけど、メッセージ性っていうよりかは、その全体のトーンというか、言語化できない以外の、テンション感みたいなものが、すごい共通してて。たまたま自分が、全てがいい感じにはまる、良いところにいたなっていう感じです。そういう意味で、奇跡的と言ってもいいかもしれませんね。

ユウマ: 第三者から見ても、Wevoxとショーンって相性がいいなって思うんです。ショーンが普段作る曲って、ニッチさはなくて、若い人もおじいちゃんも、みんな等しく聞けるいい曲、みたいな。その「広い人に聞いてもらおう」みたいな姿勢って、結構Wevoxも同じようなものを持ってる気がしてて。だから、その点でもすごい相性がいいのかなって。本当にいろんなものが全てうまくガッチリ、ハマった感じがしますね。

連載2本目は↓

「共通の想い」で弾けるクリエイティブ|常識破りのCMは、なぜ生まれた?Wevox × クリエイターが起こすチームの協奏
「共通の想い」で弾けるクリエイティブ|常識破りのCMは、なぜ生まれた?Wevox × クリエイターが起こすチームの協奏
「オーガニックさ」を追求したサウンドロゴから、常識を打ち破り生まれた“奇跡”のCMソング、さらにはアトラエメンバーがまさかの出演を果たした第三弾CMの舞台裏……Wevoxの動画制作チームが語る制作秘話は、クリエイティブの常識を覆すものばかりです。 クライアントとクリエイターという垣根を越え、深い信頼関係と共通の「想い」で結ばれた彼・彼女たちの話からは、協奏するチームの鍵が垣間見えます。「このチームじゃないと無理だった」とまで言わしめる、”奇跡のコラボレーション”に迫るインタビューを全三回でお届けします。
記事を読む >

資料を一括ダウンロードする