
【Teamwork Sessionレポート】念い(おもい)が組織を変える!“全員が主人公”になるための経営&現場の双方のアプローチを実現!

1990年4月日本ペイント株式会社入社。2018年1月日本ペイントホールディングス株式会社執行役員、日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社代表取締役社長就任。その後、2020年1月日本ペイントホールディングス株式会社上席執行役員 R&D本部長就任(日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社代表取締役社長兼任)。2023年 1月日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社代表取締役社長就任(日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社 非業務執行取締役兼任)。

2014年4月に新卒で日本ペイント株式会社自動車塗料事業本部(現:日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社)に、技術人材として入社。技術者として自動車用塗料の顧客担当に従事。その後、グループ会社での経営企画業務を経て、現在在籍の会社において新規事業であるフィルム事業に従事。2022年に経営企画部へ異動。現在は経営企画部にて企業戦略や事業戦略業務、経営の意思決定支援を担当しながら、社内のエンゲージメント有志団体を結成し、活動を牽引。
Wevoxの活用事例を学び合うユーザー参加型イベント「Teamwork Session」。今回は、日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社の西村 智志さんと細山田 隼人さんにご登壇いただきました。同社の組織を変えたいという念い(おもい)について、代表取締役である西村さんとエンゲージメント活動を推進する細山田さんそれぞれの考えと取り組みについて語っていただきました。
平木(司会):本日のテーマは「念い(おもい)は組織を変えていく!?経営と現場の両者のアプローチによる組織変革について」です。どうぞよろしくお願いいたします。
細山田:弊社の創業は1879年で、現在は日本ペイントグループという形でグローバル企業として成長を続けています。2022年の時点では約9800億円相当の売り上げを保持し、そのうちの11%相当を自動車領域におけるビジネスが占めています。塗料というのは多岐にわたる分野で使われていますので、建築、船工業やファインプロダクト、表面処理、自動車補修、そして塗料関係周辺のビジネスを通して、世界中のみなさまに色、機能、高付加価値をお届けしています。その中で自動車関係を扱っているのが我々、日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社となっております。売上約500億円、従業員約1000人規模の会社です。

こちらは直近のWevoxの利用状況です。運用を始めてから1年ほどが経過していますが、71ぐらいが直近のスコアの平均です。サーベイは実名で実施しており、実施頻度は月1回ほど。閲覧権限は、社内の有志が集まってできた事務局チームが持っています。サーベイの対象は、全社あるいは組織という単位ではなく、エンゲージメントに興味のあるメンバーが集まる「Engagement for Employee(EFE)」というコミュニティを対象にしています。

このコミュニティの成り立ちについては、DIOの記事、ラジオもございますので、そちらをご覧ください。
◾️【Teamwork Sessionレポート】二社の推進者が「エンゲージメント活動」について本音トーク!実体験にもとづく事例とは?
◾️有志で立ち上げた「エンゲージメントプロジェクト」が仲間を増やし経営層にも認められた理由
◾️【ラジオ】Wevoxユーザーが語る、Wevoxを使ったエンゲージメント活動〜Teamwork Sessionアフタートーク〜
トップダウン&ボトムアップのアクションで組織を変えていく

弊社のトップダウンアクションを3点ご紹介します。1つ目は「ツキイチ会」です。これは、経営状況や重要施策を全従業員に対して月に1回報告するための場です。トップダウンだけの一方的なメッセージではなく、社員が報告したいグッドニュースも含めて共有できるような場でもあります。また、このツキイチ会を通して全従業員からのアンケートも実施しており、アンケートの結果を活かした内容でも開催しています。
2つ目は「SOC(ソック)」と呼ばれるものです。西村さんの下の名前は智志ですが、「サトシ・オンサイト・コミュニケーション」の頭文字を取ってSOCと名づけました。SOCでは、忙しいながらも時間を割いて西村さんおよび弊社の副社長が各拠点を訪問し、数名単位の規模ではありますが経営陣とのコミュニケーションを直接図っています。
そして最後が「ご意見BOX」です。みなさまも、「こんなこと急に聞いても答えてくれるかな」とか「こんな不満があるんだけど」とかいろんな悩みがあるかと思います。弊社ではこれをご意見BOXという形で、誰もが匿名で投稿できる仕組みにしています。それだけでなく、投稿してもらったものにはすべて経営層が回答し、その回答を社内のイントラシステムの中で公開しています。実際に、そこからアクションに繋がって改善していくようなものもあります。以上が弊社のトップダウンの取り組みです。

続いてボトムアップのアプローチのご紹介です。これらはすべて、さきほどお話した社内コミュニティEFEが実施しているアクションプランです。
1つ目はワークショップです。弊社では、Wevoxが展開しているEngagement Run!Academyから提供いただいているコンテンツを社内独自にカスタムし直して、ワークショップに利用しています。開始当初の参加人数は7人でしたが、2022年末には93名ほど、2023年の7月時点では120〜150名ほどが参加してくれるようになりました。従業員規模が約1000人ですので、1割〜2割に迫るぐらいにファンが増えている状況です。ちなみに、現時点では毎月5回の頻度で開催しています。
2つ目は、組織開発の検証です。これは、コミュニティから派生するような形で組織開発を一緒に会社の中に持ち込んで実施しているものです。ただサーベイを取るだけではなく、実際に組織がどういう姿なのかを、Wevoxもうまく活用しながら仮説を置き、チームにあった形で一緒に伴走させていただいています。
3つ目は、共にエンゲージメント活動に奮闘するサードパーティとのシナジー創出です。自社だけで行うと、それがより良い方向に向かっているかどうかがわからないときがあります。だからこそ、積極的にサードパーティのみなさまと関わりを持ち、情報交換や交流をすることで我々のことを客観的に見ていただく。そして我々が困っていることに関してみなさまとご相談をさせていただくことで、共創姿勢でシナジーを生むことができています。

ボトムアップアクションの1つには、事務局全員でのEngagement Run! Academyの受講も含まれます。このアクションでは、一丸となって学んだことを自社内でカスタムし直し、落とし込むようにしています。EFEワークショップは、22年度は8月から12月にかけて、特別講演を含めた形で以上のようなアジェンダセットで実施しました。

下期も9月からスタートしており、12月にかけてこのようなアジェンダで進めていく予定です。もし一緒に学びたい方がいらっしゃいましたら、私にご連絡のうえ、弊社のワークショップに参加していただければと思います。
目指すのは全員が「同じ念い(おもい)」を持つ組織
平木:ありがとうございます。パネルディスカッションに移ってまいりますが、まずは、御社が組織として目指しているものについてお聞かせいただければと思います。西村さんはどのようにお考えでしょうか?
西村:どのような組織を目指しているかはシンプルです。弊社の社員数は1000人ほどですが、細山田さんみたいな社員が1000人いる会社、熱い念い(おもい)を持った人が集まって将来を語ってくれるような組織にしたいというのがとても素直な念いです。本日のテーマは「念いは組織を変えていく」ですが、組織を変えたいという念いを持った人がいっぱいいる会社にしていきたいですね。
会社って、1つのチームだと思うんです。例えば先日、プロ野球で優勝したチームがいましたよね。そうすると、プレイヤーが脚光を浴びたり、監督が胴上げされて賞賛されたりしますが、野球活動はそれだけではありません。グローブを磨いてくれる人、ブランドキーパーの人など、いろんな裏方さんがいてチームが勝っていくわけです。でも、優勝したいという念いはみんな同じだったからこそ、目標を成し遂げられたのではと思っています。ですから、いろんなポジションの中でチームとして熱い念いを持って、もっと組織を良くするんだ、変えるんだという念いを持った人たちが集まって、一緒になって前に進む。そんな組織を作っていきたいですね。
平木:そのあるべき姿に対して、経営としてどのような変化を起こそうとお考えですか?
西村:会社をチームに例えると、社長はジェネラルマネージャー兼監督みたいな立場です。優秀な人を引っ張ってきて適切なポジションにおいて、それぞれの方に役割を与えて戦略を立てながら一緒に戦っていくのが社長の仕事なんですね。ただ、メインになるのは社員の方々、プレイヤーです。
ですので、私はプレイヤーが一番活躍しやすい状況・最大の力を発揮できる状況を提供するし、そのためには周りを整える必要があります。先ほど裏方さんの話をしましたが、裏方さんも同じで、グラウンドに立って戦う人たちが一番働きやすく、頑張りやすい状況を作っていくものです。そういう一体感のあるチームを一緒に作るのが私たちの目指す組織ですし、私の役割だと思っています。
平木:細山田さん、西村さんのお言葉を聞いてどう感じましたか?
細山田:感動しました。感動するとつい涙腺が緩みがちになっちゃって(笑)。でも本当におっしゃる通り、私も同じ方向を向いていて、誰か1人が頑張るものではないと思っています。みんな、「社長が〜」と主語を社長にしたくなるものですが、社長1人が頑張って良くなるのであれば、日本はすでに良くなっているはずなんですよね。だからこそ、念いで組織を変えていくことの大事さについてはお話された通りだなと思っていますし、同じ方向を向きながら実行していけるよう他のみなさまも焚き付けられたら、と願っています。
意見を言ってもいいと思ってもらえる環境づくり
平木:先ほどの細山田さんのプレゼンの中で、トップダウンのアプローチということで具体的なアクション例を3つご紹介いただきました。西村さん、このような様々な施策の背景や念いについて教えてください。
西村:1つのチームですから、チームの状況をきちんと全員が理解するのは非常に大切なことだと思います。例えば、試合では攻撃中でも守りのことを考えなきゃいけないし、裏方さんは試合の進み方を把握しておかないといけません。つまりは、みんなで持っている情報を1つにする、意識を統一するということです。
私がこの会社のグループに入ってから30年が経ちますが、過去のことはほとんどの社員よりもよく知っています。でも、今日以降のことについて私が一番詳しいなんてことはありません。私よりももっとセンシティブな方、ネットワークの広い方、もしくはアンテナを張っている方がいっぱいいらっしゃるので、そういう方々にむしろ教えてもらいたいんですよね。
プレゼンの中にもあったSOCで直接お話を聞いたり、ご意見BOXでご意見をいただいたりしていますが、これを通して何をしているかというと、みんなの持っている情報や、「こんなことをやりたい」という希望や意見を教えてもらっているわけです。今すぐできるものはすぐに取り入れたいですが、時間がかかりそうなものについては「ちょっと時間がかかるね」と率直に話しています。
何年かしたらいずれ私もリタイアして、どなたかに後任を任せることになりますが、その時にもっといい会社にして引き渡したいと考えています。そのための施策だと理解していただけていると思いますし、社員の方にもメッセージを伝えているつもりです。
平木:これらの施策を実行する際に工夫されている点や意識されている点などはありますか?
西村:何でもいいので意見を言ってくださいと言っても、手を挙げて「はい、あります」とはなかなかならないですよね。ですので、基本的に匿名OKにしています。弊社では社員の方を対象に、私個人または経営の改善点を言ってくださいということで、半期に1回、社長に対する360度評価を実施しています。
前回は250名くらいのご意見をいただきましたが、非常に厳しい内容のものもあるんですよ。でもそれが生の声ですから、しっかり受け止めるようにしています。提案してくれる方については、例えば細山田さんが時々社長室にふらっと来て「こんなことやりたいんですけど」と言ってくれることがあります。
こういうことを1人がやってくれたら、その輪がどんどん増えていくのではと思いますね。実際に、先ほどプレゼンの中にあったEFEの活動も人数が増えていますから。「私も細山田さんみたいにやっていいんだ、意見を言っていいんだ」と思わせられるような突破力のある細山田さんの存在はとても大切に思っていますし、1000人が全員そうなったら嬉しいですね。
平木:250件はすごいですね。こういう施策をやっていかれる中で苦労した点や失敗した経験などはありましたか?
西村:非常に残念ながら、すべてのご意見を反映できるわけではないんですよね。ある活動をやると、6割くらいがポジティブなご意見で、4割くらいがちょっとネガティブなご意見だったりするのですが、そうすると「これはいいのかな」と迷います。6割が良ければそれでいいというわけではないですから。
ですので、社員1000人で1つのチームになりたいと思っていても、どうしてもそうならないときがあります。これもスポーツに例えると簡単で、一生懸命頑張っても試合に出られない人っていますよね。試合どころか、ベンチにも入れない人がいるかもしれない。会社の中にもそういう人がいるという話ではないですが、仮にそういうことがあったときにどのようにその人たちに「この組織を一緒に変えていきましょう」と伝えられるのかは本当に悩んでいます。これについては答えがないかもしれませんが、それでも悩んで、なんとか一緒に答えを見つけていきたいですね。

従業員からの良いフィードバックを継続の糧に
平木:こういった施策を継続していく中で西村さんご自身の中で感じられるみなさまの変化はありますか?
西村:食堂に行ったときなどに社員の方が「西村さん、この前の面白かったですよ」と声をかけてくれると嬉しいですね。あとはアンケートの中に「前よりも良くなってきました」という声が少しずつ増えてきているので、手前味噌かもしれませんが、こういう声がどんどん増えていけば会社良くなっていくのかもと感じています。
平木:西村さんの念いを語っていただきましたが、従業員側として細山田さんがこれらの施策について感じることはありますか?
細山田:率直に申し上げると「感謝」です。おそらく経営の方も「こんなことやりたい」と言うだけであれば簡単と考えますが、それを月に1回各拠点を訪問するとか全部のアンケートに回答するとなると、社長業務傍ら相当な労力がかかるはずなんです。でもそれを社長業や経営層の方々がいろんな立場がある中で実施されているので、ある種の有言実行だと思っています。
理想論を語るのは簡単ですが、ビジネス書籍に書かれていたことや、セミナーで聞いたことをそのまま真似したからって何かできるわけではないと思います。結局は、地道に声を聞いて、それを反映してみんなで念いを語ってより良くしていく。まさに我々はこれをやっている最中であり、こういう人たちが少しでも弊社内あるいは日本に増えていったら、他の方々の一助にもなっていくのではと改めて感じました。
平木:西村さん、細山田さんのお言葉を聞いてどうお感じになりましたか?
西村:今度は私の涙腺が緩みますね(笑)。細山田さんが言ってくれた通りで、よく私は社員の方や経営層に「魔法はない」と言っています。こんなことをやれば何かがいきなり良くなるとか、エンゲージメントが急上昇するなんてことはありません。実際にEFEは7人から始めて150人になるまでに1年以上かかっていますし、1on1をやったから急にエンゲージメントが上がるなんてことはないんです。何年かかるかわからないけどやり続けるということが大切ですし、それは私がここにいる限りにおいては続けるつもりです。
平木:活動は継続ということですね。次に、ボトムアップのアプローチについて細山田さんにお伺いしたいと思います。EFEの活動を始めて1年以上経過したということですが、この1年を振り返ってみて成果や変化などがあればぜひ教えてください。

細山田:最初の7人から150人にまで増えているので、まず人数的な動きはありました。あとはこの人数にどれだけ質が伴っているかという話ですが、ここは変化だと理解しています。変化で言えば、伸びしろしかない状態で始めているので、常に変化は起き続けている状態です。9月度のワークショップを開始しましたが、大変嬉しいことにまた多くの新しい方を巻き込むことができています。
これまでなかなか参加に至らなかった方々の湯加減が少しずつ上がってきているような感じですね。しかも一部だけではなく、みんなで盛り上げられている感覚があるので、これはとても良い兆しだと思っていますし、参加人数が全体の1〜2割を超えたからこそ、こういった変化が少しずつ出てきているのではと感じています。
平木:この1年の中で印象的だった出来事やエピソードはありますか?
細山田:継続力についてのお話はよく受けますね。継続って簡単なようでおそらく一番難しいことだと思うのですが、7人から始めていろんな人を巻き込みながらここまで続けている状態なので、その秘訣についてご質問を受けたり、教えてほしいなんてお声を聞いたりすることが多いです。同じことをやりたいと思ってくれる方が増えてきているのかもしれませんし、これもいい兆しですよね。社内だけでなく社外の方からもお声掛けをいただくことがあるのですが、これもまた嬉しい限りです。
平木:西村さんのお話の中にも継続というお言葉がありました。西村さんの中で、継続をしていく秘訣やポイントはありますか?
西村:いい方向に変化する様子が見えると、やる気に繋がりますよね。ダイエットと同じです。運動や食事制限をしても数字が変わらなかったら嫌になるけど、体重が1キロでも減ると嬉しいですし、もっと頑張ろうかという気になるじゃないですか。先ほどお話したように、社員の方から食堂で声をかけられるとか、それくらいでもいいんです。それだけで、もっとやろうって思えるものなんですよね。次は何ができるかなとか、何を仕掛けようかみたいなことを考えられるので、少しずつ良くなっている様子を実感できることこそが継続の力になると思います。
平木:そういう小さな変化でもいいので、ちゃんと観察して気付くことができるというのも大事かもしれないですね。
細山田:私自身、続けることはあまり得意じゃないですが、それができているのは私が「楽しい」と思っているからだと思います。趣味にエンゲージメントと書いて言えるぐらい楽しいんですよね。いわゆる内発的動機というものだと思うのですが、やらされているわけではなく、みんなでお祭りをしている感覚というか。
事務局では常に文化祭の前日のような気持ちでやっていますし、誰もが主人公みたいな雰囲気です。こういう立場だからやらないといけないというわけではなく、みんなでもっと盛り上げていこう、ということに尽きるのだと思います。私の中では、ここが継続やある種の楽しさみたいなものに繋がっているのではと言語化しています。
念いを1つにすることが組織をまとめる秘訣
平木:先ほど細山田さんにEFEの活動のお話をいただきましたが、西村さんの目線ではどのようにEFEの活動を捉えられていますか?また、どういうご支援やサポートをお考えですか?
西村:エンゲージメントを高めていくと、生産性も必ず上がっていきますよね。その仕事が楽しいと思ったら、もっとこんなことができるんじゃないか、もっとこうしたら上手くいくんじゃないかと考えるようになるじゃないですか。そういったことが、エンゲージメントが高まっていったり、仲間が増えていったりすることによって進んでいるなというのは感じます。
あとは仕事面でも情報公開が進んでいきますし、いろんなものが上手く回っていきますから、どんどん繋がりが深まってネットワークが広がっているのが感じられて嬉しいです。私としては先ほどもお話した通り、細山田さんのみならず、いろんな人にもっと意見を出していただいて、「会社は潰れないからやっていいよ」というサポートを継続していきたいと思っています。
平木:今回のテーマは経営と現場の両者からのアプローチについてのお話でしたが、そのアプローチが生まれていく秘訣やコツみたいなものがあればください。
西村:一番は、念いが一致していることですね。細山田さんや他の社員がもっと自分たちでこの会社をよくしていきたいと思っていて、私自身も当然、経営という立場から同じ念いを持っています。私が10年20年先までこの会社にいるとはあまり思えませんが、細山田さんや他の方々は10年20年先にこの会社の中枢にいるわけですから、そういった方々にしっかりお渡ししていくことも私の責任だと思っています。
そういう意味で、この会社を良くして将来に渡していこうという念いは完全に一致しているのではないでしょうか。ですので、経営か現場かとかそういう話ではなくて、念いが一致したメンバーが組織を変えていこうと思っている点が、上手くいってる秘訣じゃないかなと思います。
細山田:私も念いが秘訣だと考えています。今回、思いではなく「念じる」という形で「念い」と表記させていただきました。あまり聞き馴染みや書き馴染みのない方も多いでしょうし、漢字を見ると「怨念」とか「祈念」をイメージされるかもしれませんが、念という字にはすごく気持ちがこもっていると考えています。
念いを込めて日々行動できるかどうか、こういった念いが伝播して人を動かしていくものだと私自身は感じていますし、これは何にも代えがたいものです。また、戦略においては念いをいかに発して伝播させられるかが非常に大事だと思います。念いが伝播して、私や西村さんはもちろんのこと、弊社の従業員が1人でも多く同じ方向を向いてみんなでやっていけるようになることを願っています。
平木:最後のご質問ですが、組織づくりという観点で今後の展望があればぜひ教えてください。
西村:冒頭にもお話しましたが、みんなが活躍することが本当に大切なんです。ポジションや役割が違う中で念いを1つにして、「私たちは前を向いて成功していくんだ、伸びていくんだ」と思えるようなチーム・組織を作っていき、それをサポートするのが私の責任だと思っていますし、仲間を一緒に増やしていけるような体制作りを進めていきたいです。そこに答えはなく、こうしたらいいなんてことはないですから、念いによって少しずつ変わっていくんだろうと思っています。
細山田:私を含めて、念いを持った人間が1人でも多くの方の背中を押せたらいいなと思っています。私たちが注目を浴びるのではなく、あくまで誰かの背中を押して、また下に紡いでいくことができるのが理想ですね。弊社だけでなく日本全体がそうなれば、みなさまが今困っていることに繋がっていくはずですし、誰かの背中を押す一助を社会全体で一緒に担えられることを願っています。
平木:最後にお二方からみなさまへのメッセージをお願いします。
西村:今私は会社の社長という立場にいますが、社長が命令を出すことは簡単ですが、念いを伝えることは本当に難しいんです。ですから、トップから伝えようとするのと同時に現場からも伝えるという、その両方によるサンドイッチが絶対に必要なわけです。会社を良くしたいという私たちの念いは全く一緒ですが、命令を出すのではなく念いを伝えていきたいですし、これからもそれを継続していくつもりです。みなさまの中にも様々な立場の方がいらっしゃるかと思いますが、念いを伝えることを意識されると、よりじわじわと状況が良くなっていくのではと思います。
細山田:今回はいっぱい念いを伝えられたかと思いますし、足りなかったと思う方はぜひ個別にご連絡ください。本当に念いは人を変えるんだということを一緒に実感したいですし、そんな風にみなさまに対しても何か支援ができればと思っております。本日はありがとうございました。
(編集部コメント)
「念い」を1つにすることの重要性や、その影響について具体的にお話いただきました。お二人の関係性も素晴らしいですね。自社で活かせそうな内容があればぜひ積極的に取り入れてみてください!






