
イノベーションとは?定義・種類・進め方を徹底解説
イノベーションとは、新しい考え方や方法を取り入れ、これまでになかった価値を生み出し、社会や組織に良い変化をもたらすことです。最新技術だけでなく、仕事の進め方を見直すことも含まれる身近な概念です。製品やサービスの開発(プロダクト)、業務プロセスの刷新(プロセス)、ビジネスモデルの変革(ビジネスモデル)など、その形態は多岐にわたります。変化の激しい現代社会で組織が成長し、競争力を維持するためには、イノベーションは不可欠な要素です。過去の成功体験に固執せず、新たな価値を創造し続けることが求められます。組織内でイノベーションを育むためには、失敗を恐れずに挑戦を奨励する文化を醸成し、多様な意見に耳を傾け、社員の熱意を後押しする環境づくりが鍵となります。これにより、組織全体の活力を生み出し、持続的な発展へと繋がります。

新卒から人事畑ひとすじ23年、制度設計から採用、育成、労務、果ては部下の恋バナ相談まで(?)幅広く経験。前職では人事部長として"長く活躍できる組織"を目指し、社内外から「人事の相談役」と呼ばれるように。現在はアトラエで"エンゲージメントプロデューサー(自称)"としてクライアントの組織づくりを支援しつつ、自社のエンゲージメント向上にも燃える毎日。牛丼を食べながら組織の未来を考えるのが至福の時間。口癖は「ごめんごめん、実はさ...」。ちなみに最近の悩みは「Z世代との絶妙な距離感」。
イノベーションとは何か?その本質
イノベーションと聞くと、最新のテクノロジーや画期的な発明といった壮大なものを想像されるかもしれません。もちろんそれらも含まれますが、実はもっと身近で、幅広い意味を持つ言葉です。
簡単に言えば、イノベーションとは、「新しい考え方や方法を取り入れて、これまでになかった価値を生み出し、社会や組織に良い変化をもたらすこと」を指します。単なる改善や改良とは異なり、既存の枠組みを大きく変えたり、全く新しい視点から物事を捉え直したりする点が特徴です。例えば、これまで当たり前だった仕事の進め方を見直して劇的に効率化するのも、イノベーションの一つと言えるでしょう。既存の製品に新たな機能を付加するだけでなく、全く新しい顧客体験を提供するサービスも含まれます。
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尾登:戦略サポート部は、2024年3月にイノベーション本部にできた部署で、現在、私や小出さんが所属しています。メインミッションは、会社が進めている経営戦略に基づいた企業風土改革のオペレーション支援で、サブミッションとして人的資本経営に資するイノベーションを担うこととなっています。その一環として、社内において「一歩前を進む」部署として機能してほしいという当時の戸田前副社長(イノベーション本部長も兼任)の思いから、Wevoxを活用したサーベイ・フィードバックの取り組みを私と小出さん、そして、管理企画部の内村さんと原田さんで協働して行っています。内村さんと原田さんは2024年に新たにエンゲージメント活動の事務局(以下、エンゲージメント推進チーム)に入ってくれました。

激変する時代に組織が生き残るためのイノベーション
現代社会は、変化のスピードが非常に速く、私たちを取り巻く環境は常に変動しています。市場のニーズは多様化し、競合他社も常に新しい動きを見せています。
このような状況で、組織が成長を続け、生き残っていくためには、イノベーションが不可欠です。過去の成功体験や現状維持の姿勢だけでは、時代の流れに取り残されてしまうリスクが高まります。イノベーションは、単なる効率化を超え、未来の市場を創造する力となり得ます。
イノベーションを通じて、新たな価値を提供し続けることで、お客様に選ばれ、市場での競争力を維持・向上させることができます。従業員にとっても、新しい挑戦はモチベーションの源となり、組織全体の活力を生み出すことにも繋がります。
イノベーションの多様な形と具体例
イノベーションには、実に様々な種類があります。
プロダクト・イノベーション
新しい製品やサービスを開発することです。 かつてなかったスマートフォンが登場し、私たちの生活や働き方を大きく変えたのが良い例でしょう。既存の家電製品にAI機能を搭載し、全く新しいユーザー体験を提供するなどもこれに該当します。
プロセス・イノベーション
仕事のプロセスや製造方法を刷新することです。 業務の効率を飛躍的に高めたり、コストを大幅に削減したりする取り組みがこれに当たります。トヨタ生産方式のような画期的な製造プロセスの導入や、AIを活用したデータ分析による業務の自動化などが代表例です。
ビジネスモデル・イノベーション
ビジネスの仕組みそのものを変えることです。 これまで無料だったものを有料化したり、販売チャネルを大きく変えたりして、新たな収益源を確立するような動きです。音楽や動画のサブスクリプションモデルの普及、シェアリングエコノミーの登場などが挙げられます。
このように、技術だけでなく、やり方や考え方を変えることが、イノベーションの本質です。
組織でイノベーションを加速させる人事・管理職の役割
人事や管理職の皆様には、組織内でイノベーションが生まれやすい環境を積極的に作っていくという重要な役割があります。イノベーションは、特別な才能を持つ個人からのみ生まれるのではなく、適切な環境と支援があれば誰からでも生まれるものです。
まず大切なのは、失敗を恐れず、新しい挑戦を奨励する文化を醸成することです。
社員が自由にアイデアを出しやすい雰囲気を作り、たとえうまくいかなくても、そこから学びを得る機会として捉える姿勢が重要です。失敗を咎めるのではなく、そのプロセスから得られた知見を共有し、次へと活かす文化を育みます。
多様なバックグラウンドを持つ社員の意見に耳を傾け、異なる視点を積極的に取り入れることも欠かせません。部署間の垣根を越えたプロジェクトチームの組成や、社内外の専門家との交流の場を設けることで、新たな発想が生まれやすくなります。
アイデアを具現化するためのリソース(時間、予算、人材)を提供し、迅速な意思決定で社員の挑戦を後押しします。管理職は、社員が持つ「こうすればもっと良くなる」という熱意を理解し、その実現に向けて具体的な支援を行うことで、組織全体のイノベーションを加速させることができます。
日々の業務改善や働き方の見直しといった小さな一歩も、やがて大きなイノベーションへと繋がる種です。人事部門は、評価制度や研修プログラムを通じて、こうした挑戦を支援し、奨励する仕組みを構築することが求められます。
まとめ
イノベーションとは、最新技術の導入といった壮大なものだけでなく、日々の業務や考え方を見直すことで新たな価値を生み出し、組織に良い変化をもたらす幅広い概念です。変化の激しい現代において、組織が成長し続けるためには不可欠な要素であり、お客様への新たな価値提供、競争力の向上、従業員のモチベーション向上に繋がります。
イノベーションを育むためには、人事や管理職が主導し、失敗を恐れずに挑戦できる文化を醸成し、多様な視点を取り入れる環境を整備することが重要です。そして、社員のアイデアを具体化するための支援を惜しまないことが、組織全体のイノベーションを加速させる鍵となります。
記事監修者

2013年からライターとして活動。DIOの立ち上げ時から企画・運営を担当。300社を超えるWevox導入企業への取材を通して、エンゲージメントや組織づくりのストーリーを届けている。「わたしたちのエンゲージメント実践書」(日本能率協会マネジメントセンター)のブックライティングも担当。











