『伝える力』を最大化!プレゼンテーション徹底解説

『伝える力』を最大化!プレゼンテーション徹底解説

ビジネススキル・知識
サマリー

人事・管理職の皆様、部下への意図伝達や役員への提案など、あなたの「伝える力」は組織を動かす強力な影響力です。本記事では、単なる情報伝達に留まらず、相手の理解を深め行動を促す「対話」としてのプレゼンテーションの本質を解説します。聴衆の心を掴む「メッセージ」、複雑な情報を「一目で理解」させる資料の工夫、信頼と共感を生む「話し方」という3つの成功要因を具体的に紹介。さらに、ターゲット分析に基づいた構成作り、質問対策、そして「聞き手不在」「情報過多」といった失敗を避ける改善戦略も詳述します。あなたのプレゼンテーションスキルを飛躍的に向上させ、組織のパフォーマンスと影響力を最大化するための実践的なヒントをお届けします。

栗山ミキオ
解説者:栗山ミキオ

新卒から人事畑ひとすじ23年、制度設計から採用、育成、労務、果ては部下の恋バナ相談まで(?)幅広く経験。前職では人事部長として"長く活躍できる組織"を目指し、社内外から「人事の相談役」と呼ばれるように。現在はアトラエで"エンゲージメントプロデューサー(自称)"としてクライアントの組織づくりを支援しつつ、自社のエンゲージメント向上にも燃える毎日。牛丼を食べながら組織の未来を考えるのが至福の時間。口癖は「ごめんごめん、実はさ...」。ちなみに最近の悩みは「Z世代との絶妙な距離感」。

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組織を動かすプレゼンテーションの本質

プレゼンテーションの本質は、話し手と聞き手が互いに関わり合い、共通の理解を築き、最終的に聞き手の行動や意思決定を促すことにあります。単なる情報の一方的な伝達ではなく、「なぜその提案が必要なのか」「それが組織や個人にどのようなメリットをもたらすのか」を深く共有し、共感を呼び、能動的な行動へと導く対話であると私たちは考えます。 例えば、新しい評価制度の説明であれば、部下がその意図を正確に理解し、自身の成長機会として積極的に捉えることが目的です。役員への新規事業提案であれば、その将来性や収益性を具体的に示し、承認と投資を引き出すことがゴールです。つまり、聞き手が「なるほど、それはやるべきだ!」「私も協力したい!」と感じ、具体的な一歩を踏み出すきっかけを作ることこそが、人事・管理職の皆様が目指すべきプレゼンテーションの最も重要な目的なのです。

成果を出すプレゼンテーションの「3つの成功要因」

伝わるプレゼンテーションには、人事・管理職の皆様が組織を動かし、成果を出すために不可欠な3つの要素があります。これらがバランス良く揃って初めて、あなたのメッセージは聞き手の心に深く届き、具体的な行動へと結びつくでしょう。

メッセージの内容:聴衆の心を掴む「核」の作り方

成功の第一歩は、「何を伝えるか」というメッセージの明確さです。人事・管理職の皆様が伝えたいことは多岐にわたるかもしれませんが、本当に重要なメッセージは一つか二つに絞り込む勇気が必要です。 ターゲット(部下、役員、他部門など)の立場や関心事を深く理解し、彼らが「何を求めているのか」「何が決め手になるのか」を見極めることが重要です。「この話を聞くことで、あなたに何がもたらされるのか」というメリットを明確に提示し、論理的かつ簡潔に整理することで、聴衆はあなたの提案を自分ごととして捉えやすくなります。例えば、部下への業務指示であれば「この目標達成は、君のキャリアにとって大きな成長機会になる」といった具体的な言葉で、メッセージの「核」を強く打ち出す意識を持ってください。

資料の工夫:複雑な情報を「一目で理解」させる視覚化テクニック

次に、「どう見せるか」という資料の工夫が重要です。特に人事・管理職の皆様が扱う情報は、データや数値、複雑な概念が多くなりがちです。しかし、それらを羅列するだけでは聞き手の理解は深まりません。 視覚的な情報(グラフ、図、インフォグラフィックなど)を効果的に使い、複雑な情報も一目で理解できるようにすることで、聞き手の認知負荷を軽減し、メッセージの吸収を助けます。パワーポイントのスライドは、単なるメモではなく、あなたのメッセージを補完し、強化する「視覚的パートナー」です。「スライドを見れば、話の骨子がわかる」状態を目指し、一つ一つのスライドが特定のメッセージを伝えるようにデザインすることで、説得力は格段に向上します。

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売上の問題にせよ組織の問題にせよ、想いと共感の部分を伝えるのが言葉の力だと思うのですが、ただ伝えるのではなく、実はパッケージがかなり大事なんですね。プレゼントを渡す時に大事なのは中身とその気持ちです。ですが、外側のパッケージもないがしろにしてはいけないものだと思うんです。

例えば、指輪をもらったら嬉しいけど、「はいどうぞ」といきなり手渡されるのと、きちんと箱に入れてもらうのでは、受け取る側の気持ちって全然違いますよね。もしくはデートに行く時に、Tシャツを着てラフな格好で行くよりも、ビシッとスーツで決めて行った方が、相手への気遣いや想いはより伝わると思います。

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話し方:信頼と共感を生む「声とジェスチャー」の活用術

そして最も重要なのが、「どう話すか」という話し方です。声のトーン、話すスピード、視線、ジェスチャーといった非言語コミュニケーションは、聞き手の心に響くかどうかの鍵を握ります。 人事・管理職として部下や役員に話す際、自信に満ちた声のトーンは、あなたの提案に対する信頼感を醸成します。重要なポイントではゆっくりと、抑揚をつけて話すことで、メッセージのインパクトを強めます。また、適度なジェスチャーは、あなたの熱意と自信を伝え、聞き手との共感を深めます。聴衆全体を見渡すアイコンタクトは、一人ひとりへの配慮と敬意を示し、一方的な説明ではなく「対話」の場を作り出すためのプロフェッショナルなスキルです。これらの要素を意識的に使いこなすことで、あなたのメッセージは単なる情報としてではなく、感情を伴った説得力のあるコミュニケーションとして聞き手に届くでしょう。

聴衆の心を掴む!プロフェッショナルな「構成と準備」の極意

プレゼンテーションの成功は、事前の「構成」と「準備」で8割決まると言っても過言ではありません。特に人事・管理職の皆様が成果を出すためには、一般的な準備に加えて、プロフェッショナルとしての視点が必要です。

ターゲット分析の深化とストーリー設計

まず、「誰に何を伝えたいのか」というターゲットと目的を明確にしましょう。部下、役員、他部門の同僚では、関心事も、懸念事項も、求めている情報も大きく異なります。例えば役員会であれば、経営層が重視する「ROI(投資収益率)」や「リスク」に焦点を当てたメッセージを、部下への説明であれば「個人の成長」や「キャリアパス」に繋がる具体的なメリットを提示する必要があります。 話の流れは、「序論・本論・結論」の基本に沿いつつ、聞き手が納得しやすい「ストーリー」として組み立てることが重要です。「問題提起 → 解決策の提示 → 期待できる効果 → 具体的な行動要請」といったストーリーは、聞き手を共感させ、最終的な意思決定へと導く強力なフレームワークです。

質問対策とリスクマネジメント:想定外を味方につける

プロのプレゼンターは、本番での自信と余裕のために、入念な「質問対策」を行います。どんな質問が来るか予測し、それに対する答えを用意しておくことで、質疑応答の時間を単なる確認の場ではなく、あなたの提案の説得力をさらに高める機会に変えることができます。 特に人事・管理職の場合、反対意見や懸念事項が予想されることも多いでしょう。それらを事前にリストアップし、それぞれの疑問に対する客観的なデータや論理的な根拠、具体的な対応策を準備しておくことで、いかなる状況にも冷静に対応できる、プロフェッショナルな姿勢を示すことができます。これにより、聴衆からの信頼は揺るぎないものとなるでしょう。

「あのプレゼン失敗だった…」をなくすための改善戦略

「あのプレゼン、結局何が言いたかったんだろう?」「スライドばかり見て、話し手を見ていなかった…」。人事・管理職として、このような経験は避けたいものです。よくある失敗を知り、具体的な改善策を講じることで、あなたのプレゼンテーションスキルは確実に磨かれていきます。

「聞き手不在」の落とし穴と対話への転換

最もよくある失敗の一つが、「独りよがりの内容」や「棒読み・早口すぎる話し方」です。これは、話し手が「自分が伝えたいこと」ばかりに意識が向き、「聞き手がどう受け止めるか」という視点が欠けている状態です。 この落とし穴に落ちないためには、常に「聞き手目線」を意識することが重要です。話し手の一方的な説明で終わらせず、聞き手の反応(表情、視線、頷きなど)を常に観察し、必要に応じて話すスピードを調整したり、問いかけを取り入れたりすることで、一方通行のプレゼンテーションを「対話」へと転換させることができます。「何か質問はありませんか?」「この点について、皆様のご意見をいただけますか?」といった問いかけは、聴衆を巻き込み、議論を深めるきっかけとなります。

情報過多の罠を避け、核心を伝える技術

もう一つの大きな落とし穴は、「情報量が多すぎる」ことです。特に人事・管理職の皆様は多くの情報を扱いますが、それをすべて詰め込むことは逆効果です。情報は多ければ多いほど良いというわけではありません。 伝えたいことを絞り込み、最も重要なメッセージを際立たせる工夫をしましょう。スライド一枚に一つのメッセージ、一言で説明できる簡潔な表現を心がけます。複雑なデータは、一番伝えたい結論だけを提示し、詳細は資料として配布するなど、情報を整理するスキルも重要です。「Less is More(より少ないことは、より豊かなこと)」の原則に従い、本当に伝えたい核心だけを研ぎ澄ますことで、聞き手の理解度と記憶への定着を飛躍的に高めることができます。

まとめ:あなたの影響力を最大化するプレゼンテーション

プレゼンテーションは、あなたの考えを伝え、人や組織を動かす強力なツールです。人事・管理職の皆様が日々の業務で直面する「伝える」課題を解決し、部下の成長を促し、組織の意思決定を加速させるためには、このスキルが不可欠です。

今回お話ししたように、「何を伝え、どう見せ、どう話すか」という3つの成功要因を意識し、「ターゲットを深く理解したプロフェッショナルな構成」と「想定外を味方につける入念な準備」が成功の鍵となります。そして、最も重要なのは、「対話」を通じて聞き手を巻き込み、共感を生み、具体的な行動へと導く影響力を発揮することなのです。

記事監修者

長瀬 光弘
長瀬 光弘
DIO編集長/ライター

2013年からライターとして活動。DIOの立ち上げ時から企画・運営を担当。300社を超えるWevox導入企業への取材を通して、エンゲージメントや組織づくりのストーリーを届けている。「わたしたちのエンゲージメント実践書」(日本能率協会マネジメントセンター)のブックライティングも担当。

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